ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

米共和党大統領候補ロムニー氏の初の外国訪問で数々の舌禍

 2012年7月後半、米大統領候補共和党ミット・ロムニー氏が、初めて自国を離れ、英国、イスラエルポーランドを訪問しました。そして31日に予定を全てこなし帰国しました。

  ところがこのロムニー氏、行く先々で失言を繰り返し、「使節」としての役割にふさわしくない事が露呈しました。
 まず英国訪問ですが、ちょうどロンドン五輪が開催される日を目前にしていました。そこでキャメロン英首相等との会談で飛び出したのが、ロンドン五輪が「どの程度うまくいくか分からない」という発言でした。真意がどういう事なのか私には今一つ分かりませんが、警備を含め準備不足と言ったのでしょう。
 これにはキャメロン首相も、ジョンソンロンドン市長も怒りました。外交で発言に慎重さを欠き、相手を怒らせてしまうというのは、「使節」としては失格でしょう。実際には現在までのところ、五輪競技はおおむね順調に進んでいるようです。
 次に訪問したのがイスラエルです。まずイスラエルのネタニヤフ首相との会談、次いでパレスチナ自治政府のファイヤド首相との会談も行われました(アッバス議長との会談は無し)。ちなみにロムニー氏とネタニヤフ氏は米コンサルタント会社で一緒に働いていた事があるそうです。息が合えば勢い余って失言も出て来るという事ですか。「しかし、舌を制御することは、だれにもできません。それは少しもじっとしていない悪であり、死の毒に満ちています」(ヤコブ3:9)。
 このイスラエルでの失言・暴言は、ネタニヤフ首相を喜ばせたものの、パレスチナ自治政府関係者の猛反発を買いました。
 主要な問題は二つあり、その一つが以前ブログでも取り上げた事のある「エルサレムイスラエルの首都」という発言でした。聖書で言えば「イスラエルの救いがシオンから来るように」(詩14:7)とあるように、最終的にはシオンの山にあるエルサレムという事になりますが、現在「異邦人の時代」、大使館はテルアビブにあります。そしてパレスチナ自治政府は、将来東エルサレムに首都を建設する予定でいました。ですから両者の複雑な事情を鑑みず、単純にエルサレムが首都などと、実体を離れた発言をしたのは、ロムニー氏の舌禍です。さらにロムニー氏はイスラエルパレスチナの経済格差を「文化の違い」などと、天下のハーヴァード大学出身にしては、愚かな視点から捉えています。
 二つ目はイランに核開発を断念させる為、外交・経済的な措置を尽くした上で、「最終的にはいかなる選択肢も排除されるべきではない」と述べ、武力行使も辞さないイスラエルの姿勢を支持した事です。
 今オバマ大統領は中東政策に慎重ですが、ロムニー氏がもし大統領になったら、前例のない中東大戦争の火付け役になるかも知れません。すると同盟を組む日本もどうなる事でしょうか?
 あとポーランドの訪問では、米報道官と記者との間に「内ゲバ」があったようです。
 これらを考えますと、ロムニー氏は大統領になれたとしても、世界に平和をもたらす努力など到底出来ないと私は判断しました。彼はモルモン教信徒ですが、イエス・キリストの教えとは似ても似つかぬものです。先日二人の外人宣教師と道で出会って話し合う機会がありましたが、聖書66巻で完結しているところを、いやそれではまだ足りない、ジョセフ・スミスという予言者も必要だ、だから私たちはモルモン経を聖書と同等に読んでいるのだ、と言っていました。
 このような人格を持ったロムニー氏ですから、彼が大統領になったら、日本もひどい影響を受ける事になります。その動向を注意深く見守る事が必要です。
 「こういうわけで、私たちはキリストの使節なのです」(コリント第二5:20)。
 「使節」と訳されたギリシャ語プレスベウオーは「大使となる」といった意味になります。私たちキリスト教信徒は平和の大使として行動する必要があります。