ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ノーベル平和賞を受けたマララ・ユスフザイさん

 「いのちを愛し、幸いな日々を過ごしたいと思う者は、舌を押さえて悪を言わず、くちびるを閉ざして偽りを語らず、悪から遠ざかって善を行い、平和を求めてこれを追い求めよ」(ペテロ第一3:10−11)。
 2014年10月10日、今年のノーベル平和賞パキスタンのマララ・ユスフザイさん(17歳)と、インドで児童労働問題に取り組んでいるカイラシュ・サティヤルティさん(60歳)に決まりました。

 既にご承知の通り、マララさんは女性の教育の権利を強く訴えていた為、パキスタンタリバンの攻撃目標となり、スクールバスに乗っているところを襲撃され、頭部を撃たれて瀕死の重体となりました。そこで軍の病院に搬送されて手術を受け、さらに英国の病院で治療を続け、奇跡的な回復をしました。脳幹部を逸れたのが幸いでした。
 そして僅か2か月半ほどで退院出来たそうです。英国でさらなる治療と教育を受けて、2013年7月には国連で演説しました。この演説の内容が公開されていますが、なかなか感動的でした。動画を見ますと(http://www.huffingtonpost.jp/2013/07/12/malala_speech_n_3588163.htmlにあります)堂々たるもので、私も説教をしますが負けそう。出席者への力強い訴えと目配り、手の動きがありました。
 イスラム教はユダヤ教キリスト教の教義を受け継いでおり、それがコーランに反映されています。
 ですから演説の内容を一部紹介しますと、「私は、自分を撃ったタリバン兵士さえも憎んではいません。私が銃を手にして、彼が私の前に立っていたとしても、私は彼を撃たないでしょう。これは、私が預言者モハメッド、イエス・キリストブッダから学んだ慈悲の心です…これは、私がガンディー、バシャ・カーン、そしてマザー・テレサから学んだ非暴力という哲学なのです…イスラムは平和、慈悲、兄弟愛の宗教です。すべての子どもに教育を与えることは義務であり責任である、と言っています」。彼女はモハメッドとイエス・キリストからしっかり学んでいました。
 そして演説の最後「1人の子ども、1人の教師、1冊の本、そして1本のペン、それで世界を変えられます。教育こそがただ一つの解決策です」には、思わず涙が出てしまいました。
 2014年10月10日、ノルウェーノーベル賞委員会はマララさんに平和賞を授与しましたが、国連演説を見てもけだし当然の事でした。
 インドのカイラシュさんと共に受賞した事で「1人がパキスタン、1人がインド出身です。1人がヒンズー教を信じ、もう1人はイスラム教をあつく信仰しています。これは、パキスタンとインド、異なる宗教の人々に愛のメッセージとして届きます。私たちは互いに支え合っています」とあるのには、私も大いに考えさせられました。「肌の色、言語、信仰する宗教は問題ではありません。互いに人間として尊重し、尊敬し合うべきです。私たちは子供の権利、女性の権利、あらゆる人権のために闘うべきです」。私たち大人はこの内容を堂々と言えるでしょうか。難しい事です。
 最後近く「私はこの賞を受賞しましたが、これで終わりではありません。これは私が始めた活動の終わりではなく、まさに始まりなのです」。そう、彼女にとってそれはまさに始まりであり、行く手には困難が待ち受けています。早速イスラム武装勢力がマララさん攻撃を示唆し、「イスラムの敵には鋭いナイフを用意している」と警告しています。
 そうした脅しに屈しないマララさんの勇気と希望を称えたいと思います。私にはその死をも恐れない勇気があるのか、鋭く問われました。