ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

精神科子ども外来の増加

 「さて、イエスにさわっていただこうとして、人々が子どもたちを、みもとに連れて来た。ところが、弟子たちは彼らをしかった。イエスはそれをご覧になり、憤って、彼らに言われた。『子どもたちを、わたしのところに来させなさい。止めてはいけません。神の国は、このような者たちのものです。まことに、あなたがたに告げます。子どものように神の国を受け入れる者でなければ、決してそこに、入ることはできません。』」そしてイエスは子どもたちを抱き、彼らの上に手を置いて祝福された」(マルコ10:13−16)。
 2018年12月6日の福島民友サイトでは、「『精神科子ども外来』患者増加対応急ぐ県立矢吹病院で過去最多」という見出しの記事があった。
 矢吹町というのは初めて、JR新幹線白河駅からが近いようで、私の勿来からは、ずっと西の方角にある。
 東日本大震災では、内陸部としては町の30パーセントが全半壊、ウイキでは「最大の損壊率」とあった。
 その震災から5ヵ月後に開設された外来では、患者の数は増え続ける一方だという。円グラフで子ども外来に来た子どもたちの精神障害を辿ってみると、注意欠陥多動性障害ADHD)が最多、不安神経症、広汎性発達障害の順になる。発症する子どもの年齢は、7〜12歳が半数を占めるという。大震災の時0歳〜5歳位である。
 地震津波による大被害を目の当たりにしていたと想像する。上記の疾病の癒しには相当な時間がかかる。
 私は阪神大震災東日本大震災の2つを経験した。子どもの心に関する限り、決定的な違いは地震津波による被害より、原発事故による放射能の大量放出だと考える。これは目に見えないから極めて厄介である。しかもそれによる外部被ばく・内部被ばくの発症の有無は、セシウム137の半減期が約30年である以上、相当長期にわたる監視を要する。
 被災地で被ばくした親は、生涯子どもの健康に注意していなければならない。そして皆で支えあわなければならない。寄り添う医師もカウンセラーも、多く必要だ。
 しかしである。福島県では五輪を控え、政府も県も、はなはだ都合の悪いこの放射能問題を「封印」しておかなければならなくなった。復興の大合唱と共に。そして放射能に関わる良心的な研究者・医者は、一人減り二人減り、皆が沈黙させられている。事実の公表も出来なくなった。
 いろいろ要因はあるにしても、この封印の影響は広範囲に及び、深刻な影響を与え続けている。もはや被災した親は、その事実をおおっぴらにする事が出来ない。もしそうすれば子どもは陰惨ないじめに遭い、不登校となって閉じこもる。親の心の不安定は子どもにも移る。子どもが精神的なダメージを受けると、他人の子どもにも及ぶ。
 救いようのない事態が続く。聖書によれば、親も善悪の判断が出来る子も、同じ罪人である。これが解決出来ない限り、心の病はただ広がるだけだ。

 その点私が通う教会の子どもたちは、牧師をはじめ、信徒たちからの手厚い擁護を受けている。普段の子ども集会、クリスマス特別集会を見ても、子どもたちが元気で飛び回っているのが分かる。実に伸び伸びとして明るい。
 教会敷地の遊びだけではない。会堂内でもしっかり心の罪の問題が教えられている。「あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。わざわいの日が来ないうちに、また『何の喜びもない』と言う年月が近づく前に」(伝道12:1)。この計り知れない意義は、幾ら強調してもし過ぎる事はない。子どもが健全なら、他の子どもを誘って教会に来る。
 冒頭の聖句にあるように、イエスはこよなく子どもを愛し抱擁し、祝福された。この模範に私も従いたいと切に思う。