ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

福島原発2号機の謎

「不法の秘密はすでに働いています。しかし今は引き止める者があって、自分が取り除かれる時まで引き止めているのです」(テサロニケ第二2:7)

 福島原発事故から8年になろうとしている。事故発生から今日に至るまで、膨大な資料が集積している。しかしそれらが全てナマのまま、加工されずに残っている事はまず無い。隠蔽、改ざん、捏造など、様々な手が加えられている事は多々ある。

 19年2月9日の福島民報・民友は「空間線量6分の1に、福島2号機最上階、依然高く」という記事を掲げた。こうした見出しは何を強調したいのか、極めて分かりにくい。空間線量6分の1と先に持って来ているが、何だか好ましい状態のように聞こえる。しかし後の「依然高く」という文言は、肩透かしを食らったような感じがする。福島復興を推進しているが、実情はまだまだ遠いといった明確な宣言なら、単刀直入に言える表現がありそうだ。

 その建屋最上階の放射能は、2012年に毎時880ミリシーベルトが観測されていたが、今回の調査で毎時148ミリシーベルトに減ったそうだ。確かにほぼ6分の1である。しかし「依然として人は作業できない環境だ」とあった。これこそ私たちの詳しく知りたい情報なのに、記事はそこで終わり。

 なので私自身ネットを検索して、最初はどうであり、昨年末までにどんな状況だったのか調べてみた。

 ある学者は吉田所長が苦闘していた2011年3月当時、この建屋付近が2号機中央制御室からの情報では、毎時24シーベルトを示し、接近出来るどころか、直ぐ死に至る事を述べていた。ちなみに東海村臨界事故で、大内さんが浴びたのは、推定16~20シーベルト、篠原さんが6~10シーベルトだった。

 それでこの24シーベルトという途方もない数値がどこから出て来たのか、その後の新聞等々の資料から検索してみると、全然見つからない。

 2011年8月1日の朝日新聞サイトでは、1-2号機の間にある主排気筒付近で、毎時10シーベルト以上の放射線を測定したと、東電が発表した事を伝えていた。

 その後東電は再測定し、2013年12月6日毎時25シーベルトまで達すると推定した事を伝えていた。しかし引用元の時事通信サイトのURLは既に削除されていた。瞬時に人の命を奪う値で、大切な情報なのに。何らかの意図的操作が行われた可能性はある。この25シーベルトが、上記学者の24シーベルトに近い。

 それほど2号機付近は人の近づけない、危険なところだった。上記の学者は、2号機の格納容器が爆発していれば、東日本は軽滅的打撃を受けただろうと推定した。そうならなかったのは、吉田所長もそれに近い表現で言ったように、「僥倖」以外の何物でもない。私はそれは神による何らかの介入だと考えた。

 2017年2月2日、格納容器内部でのロボットによる調査では、毎時530シーベルト、同じく9日の調査で毎時650シーベルトと、想像を絶する値が出た。

 しかし同じ年の8月2日、東電は650ではなく80シーベルトだったと修正した。真実は分からないが、いずれにせよ桁が一つ違う、直ぐ人間の致死量に達する堆積物があるという事実は残る。

 2019年2月7日、東電はこの堆積物デブリに触れて硬さなどを確認する調査を2月13日行なうと発表した。そしてそれを踏まえ、2019年後半、少量の堆積物を取り出すそうだ。さらに2021年どの号機か不明だが、本格的な取り出しを行う予定である。

 これだけの放射能がある物質の取り出し、どんな想定外の出来事が生じるか分からない。

 2020年7~8月に行われる五輪を前に、この2号機を含めた廃炉作業を、政府はおおっぴらには出来ないだろう。簡単な作りの建屋最上階、拡散はするだろうが、放射能は漏れ続けていると思うからだ。