ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

いわきと鉾田

「私が良い教訓をあなたがたに授けるからだ。私の教えを捨ててはならない」(箴言4:2)。

東京新聞の記事をネットのサイトで見ていたら、茨城県鉾田市の名前が出ていた。ここに10年ほど住んでいたので、何を取り上げているのだろうと思った。

鉾田市東海村にある日本原子力発電東海第二原発から、北の一部が30キロ圏内に入る。だから避難計画を作り、住民の為に説明会を開いているのだと言う。

f:id:hatehei666:20200211222949p:plain上の図はhttps://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/202002/CK2020020602000163.html からお借りしました。

水戸方面からは国道51号が海沿いの地を南北に走っている。事故を想定した場合、そこが主要な道路で、鹿嶋市まで逃げるのは容易ではない。大洗鹿島線の西側にある道路はどれも狭い。住民が不安に思うのも当然だ。

この図をよく見ていたら、30キロ圏内に一部かかるという点で、似たところがある。それはいわき市である。まさに福島第一、第二原発から30キロ圏内に一部が入っている。事故当時の詳しい状況は分からないが、国道6号は大渋滞しただろうし、放射能の事もあって、しばらく通行止めだった。今も二輪車は大熊・双葉の所を通過出来ない。

いわき市は3・11の時、屋内退避措置が講じられた。しかし市外に逃げた人々も相当いる。南北に長い浜通り、宅地も多く開発されたので、その後は被災地からの避難者たちの受け皿になった。私が住んでいるところの周辺は、頻繁に歩いているのでよく分かる。そして30キロ圏内圏外での補償金問題の差は、互いに心の中に深い傷跡を残したまま、今日に至っている。

こうした状況に鑑みて、同じ東京新聞は「鉾田読み語りの会」が、いわき市の教訓を読み取るべく、2月2日に学びの会を開催した事を伝えていた。

約30人が参加し、熱心に意見を交わしたが、東電といわきの問題を深く追求した結果、当然にも東海第二原発再稼働反対という結論になった。

日本原電は3・11をかろうじて逃げ切ったが、教訓どころかこの第二原発を動かそうとしている。しかし追加対策費用が捻出出来ないので、何と東電からその費用をもらって、再稼働を目論んでいる。

この30キロ圏内には水戸市日立市が含まれ、総勢94万人が暮らしているという。水戸市鉾田市からそれほど遠くないので、何度も車で出かけたが、日立市はかなり遠く、記憶では2~3回しか行った事はない。ここまで30キロ圏に入るのかと、うっかりしていた事を恥じた。

原電は再稼働に際して日立市の了解も得なければならないが、そこは日立王国、原発周辺から避難して来た人の話を伺っても、迂闊に原発批判の発言が出来ないとの事。日立製作所は、社長が原発推進を昨年の株主総会で明言している。

30キロ圏に十五市町村があるが、原電との間でスタンスが異なる。社長の動向に注目が集まっているが、決して油断してはならない。再稼働を絶対阻止しない限り、事故が起きたら、被災状況は東電第一原発とは桁違いになる。