ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ケニアのトゥルカナ湖を汚すエチオピアのオモ川建造予定のダム

 2012年6月10日の朝日新聞に、「砂漠の湖 隣国が脅かす」という題で、ケニア北部のトゥルカナ湖の事と、その美しい湖に流れ込むオモ川上流(国はエチオピア)にダムが建設される予定で、それがトゥルカナ湖に大きな影響を与える為、両国の間でのトラブルになりそうな事が記されていました。

 トゥルカナ湖アフリカ大地溝帯の中にある湖で、朝日の記事に「翡翠色」をした美しい湖です。南北に細長く、北端はエチオピアとの国境近くで、面積は琵琶湖の10倍近くあるそうです。同じ湖でもヨルダン川が流れ込む死海とは大違いです。

 私がその名を知ったのは、専ら「トゥルカナボーイ」と呼ばれる骨の化石がその西岸から発見された事によります。それがヒト科のどの位置に属するのかが、進化論者の間で論議の的となりましたが、創造論では人間の遠い親戚と見られています。
 それよりこの湖は、砂漠の中にありながら非常に豊かな生態系が広がり、トゥルカナ湖国立公園群を形成しています。
 しかし朝日の記事によれば、この湖に流れ込む河川の一つオモ川の上流に、「ギベ3ダム」が中国の援助によりエチオピア政府によって建設されるとの事です。もしそれが実施されると、そのダムはトゥルカナ湖の水位を減らし、水質悪化を招き、生態系に大きな影響を与えるだけでなく、その地域に住む住民の湧き水や井戸水を枯渇させる恐れが出て来ると予想されます。これはケニヤにとっては重大な問題です。
 一方ダム建設推進側のエチオピアは、水力発電で儲けが出て、周辺国に電力を売る事が出来るとし、周辺国に利益をもたらすと主張しています。
 この問題中国の多大な融資が絡んでいる為なかなか難しく、両国間の紛争にもなりかねない事態です。
 日本でも民主党政権に替わってから、すぐに八ッ場ダムの問題が起こりました。その後の原発事故発生で、ダムの問題は私としてもどう考えるべきか悩んでいます。
 それはとにかく、こうした「水」を巡るトラブルは聖書にも出て来ます。有名なのはパレスチナの地を彷徨していた族長イサクと、現地の人々との井戸を巡る争いです。
 「イサクのしもべたちが谷間を掘っているとき、そこに湧き水の出る井戸を見つけた。ところが、ゲラルの羊飼いたちは『この水はわれわれのものだ。』と言って、イサクの羊飼いたちと争った。それで、イサクはその井戸の名をエセクと呼んだ。それは彼らがイサクと争ったからである。しもべたちは、もう一つの井戸を掘った。ところが、それについても彼らが争ったので、その名をシテナと呼んだ」(創世26:19−21)。
 人間は罪深い者ですから、生命維持の為の水が確保出来ないとなれば、協調ではなく争いとなってしまいます。上記エチオピアとケニヤの「水問題」、ユネスコも声明を出しています。よき解決があればと思います。