ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

賀川豊彦著『乳と蜜の流るゝ郷』の果たした役割

加藤陽子・佐高信共著『戦争と日本人』を図書館で借りて読みました。この対談の話題は明治以後から日本の敗戦の頃までと思っていましたが、意外にも現代の人々にも触れられており、その現代を読み解く為にも歴史から学ぶ事の大切さを実感させられました。 加…

コーヒーを多く飲むと2型糖尿病予防になるか

ハードディスクを整理していて、今年1月半ばに出た論文を逃していました。カリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究チームによる論文「なぜコーヒーは糖尿病から身体を守るか」です(http://www.uclahealth.org/body.cfm?id=561&action=detail&ref=1574)。 …

藤原道長の『御堂関白記』に書き加えられた別の日記の一部

藤原道長は平安時代中期の公卿です(966〜1027年)。山川日本史によると摂関政治の項の中に出て来ます。「30年にわたって朝廷で権勢をふるった」と書かれています。 その小右記という書物に「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なし…

カンブリア紀の示準化石ともいうべきものが場違いな上部の地層から見つかった事の意味

古生代のはじめの時期(今からおよそ5億4千万年〜5億年前)に属するカンブリア紀は、「カンブリア大爆発」として知られる、多様で異質な生物が爆発的に増加した事で良く知られています。進化生物学で断続平衡説を打ち出した学者の一人スティーヴン・ジェ…

最近の大規模な太陽コロナ質量放出(CME)でも、地球が守られているわけ

米航空宇宙局(NASA)は、6月7日に太陽の大爆発があった事を写真と共に公開しています。 この劇的な太陽爆発(=フレア)がどんなに凄いものかは、水素爆弾にして10万〜1億個と同等とウイキペディアにある通りです。何物をも一瞬にして焼き尽くして…

雨漏りのする仮設住宅の悲惨

6月17日の朝日新聞は、東日本大震災被災者向けの仮設住宅の一部で、天井からの雨漏りなどがあるなどの欠陥を報じていました。 取材を受けたのは、宮城県登米市と名取市です。どちらも避難所生活からやっと仮設住宅に移って来られた方々ばかりだと思います…

すさまじい浪費をしてきたかつての米国人

ジュリエットB・ショア著『浪費するアメリカ人』を図書館で借りて読みました。 現在米国は大変な不況ですが、1990年代は全く異常なほどの浪費を続けていた事がこの本からよく分かります。 「見てー欲しくなりー借りてー買う」という生活スタイルは、別に…

根強い馬や鶏の生食

6月17日の朝日新聞に「生食郷土料理、安全どう守る」という題の記事がありました。 生食の事が問題になるのは、富山、福井、横浜などで5月始め頃に食中毒事件が続けて発生した為です。その時の原因は主として焼肉チェーン店で生肉のユッケなどを食べた為…

再度モササウルスの年代測定について

米国創造研究所の5月14日のサイトで、以前取り上げた事のある「モササウルス」についての再度の検証記事が載っていました。 モササウルスは昨年11月12日のはてな日記で初めて書きました。ウイキペディアに「中生代白亜紀後期の約7,900万 - 約6…

現代の木造仏制作師はそれに魂を吹き込めるのか

6月12日の日曜日朝、駅構内で英字新聞と間違って買ったサンケイ・エクスプレスという新聞を読みながら、2時間かけて教会まで通いました。 しまったと思いましたが、内容は読みやすい形でコンパクトに詰まっており、いろいろな情報に接する事が出来たので…

福島第一原発で汚染された土壌を除くための実証試験始まる

2011年6月11日の朝日新聞に、「稲作再開めざし表土の除去実験」ー飯館村という見出しの小コラムがありました。 飯館村は福島県の原発からそう遠くないところ(南相馬市の西部)に位置し、今回の事故で「計画的避難区域」に指定されています。 そこの…

木星の第一衛星であるイオの活発な火山活動と年代の若さ

アメリカ航空宇宙局が打ち上げたガリレオ宇宙船は、木星とその衛星を探査するのが目的でした。 2011年5月12日に発表されたサイエンス誌(英文)では、「ガリレオのデータは、木星の衛星表面下のマグマ・オーシャンを示している」といった題で論文が発…

天の川銀河中心部で見つかった青色「はぐれ」星とその解釈

2011年5月25日のハッブルサイト(http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/2011/16/full/)に、「米航空宇宙局のハッブル宇宙望遠鏡は天の川銀河中心部に稀な青色はぐれ星を見つけた」といった題で、論文が載っていました。 天の川銀河の…

原発という「偶像」に対するドイツの覚醒運動

2011年6月6日ドイツのメルケル政権は、「原発」という偶像を取り除くべく、「脱原発」の方針を閣議決定しました。 朝日社説によると、全17基のうち8基をすぐに閉鎖、9基を2022年までに閉鎖するそうです。 ドイツの原発開発の歴史は古く、19…

現代の豚に与える餌とは

中村靖彦著『日本の食糧が危ない』を読みました。コメ作り農家の問題とか農地そのものの問題などを著者は滔滔と述べていますが、正直言ってあまり面白いとは思いませんでしたし、難解ですっと頭に入らない事柄も結構あって、読み終えるのに時間がかかりまし…

原子炉の汚染水浄化方法

6月8日のネイチャ誌(英文)は、福島第一原発の放射能汚染水浄化に関するルポを載せていました。 この汚染水浄化装置建設作業が進行中である事は新聞でも取り上げられていますが、ネイチャー誌にあったパリに拠点のある原発製造メーカーアレバ社と、カリフ…

私たち素人は専門の玄人たちの言い分に盲従してよいのか

朝日新聞6月2日号のインタビューのページでは、複数の記者が滋賀原発2号機をめぐる訴訟で、その運転差し止めの判決を言い渡した元裁判長井戸謙一さんに、踏み込んだ質問をしていました。 井戸さんは金沢地裁の裁判長の時に、その判決を言い渡したのですが…

原発周辺から若い人々は逃げるのが得策

2011年6月9日の朝日夕刊に、「原発標語4年後の悔い」という題で記事が載っていました。 それによりますと、福島第一原発から僅か4キロの双葉町中心部に住んでいた大沼雄治さんは小学生の時、町が募集した町中心街に掲げる看板の為の標語に学校で応募…

橋元良明著『メディアと日本人』を読んで考えた事

上記の本を図書館で借りて、ほぼ一気に読み終えました。朝日の書評(=姜尚中東大教授による)通りで、文章も図表の解説も極めて明快です。 このような題の本を書く人は一般に社会学者でしょうが、えてして啓蒙書でも難解なものが多いので、この本から得た収…

原発発展の陰に「金を愛する事」あり

2011年5月28日の朝日新聞は、福島県双葉町という過疎地における原発推進がどのように進められたのかを追求しています。 実は福島第一原発はこの双葉町だけでなく、南側に隣接する大熊町にまたがる形で存在しています。そして今回大事故を起こした1号…

リビアのカダフィ大佐が選ばなければならない三つの事

6月2日のタイム誌電子版(英語)に、「死、監獄、国外追放:カダフィが選ぶ三つの選択肢」といった題で、ヴィヴィエンヌ・ウオルトさんが記事を書いていました。以下の文章はネットのウイキペディアなどから得たものを纏めました。 リビアのカダフィ大佐は…

中世民衆の拠点「惣」

高校で日本史の授業を受けられなかった私は、いまだその流れがよく把握出来ていません。また網野善彦氏などの斬新な研究などもあって、今ブームの山川日本史教科書もそのまま鵜呑みに出来るのかと思ったりしています。 そんな中で岩波新書の藤木久志著『中世…

祭壇で焼いたいけにえのかおりはどこへ

既に触れた事のある岩掘修明著『感覚器の進化』は、勿論進化論の立場からの記述となっています。 それはとにかく、その中の嗅覚器について若干の知見を得ました。 におい刺激は接触で初めて感知される味覚器とは異なり、「遠くに由来するにおい物質が刺激と…

尾木直樹著『子ども格差』を読んで

図書館で昨年2月発行の上記の新書を借りて読みました。 尾木氏は教育評論家で有名な人ですが、冒頭から文部科学省が2007年より始めた全国学力・学習状況調査(通称全国学力テスト)を鋭く批判しています。 これは全国の小中学校の最高学年(小学6年生…

退職高齢者集団福島原発付近で活動へ

5月23日の朝日新聞夕刊では、そのトップではなく10面において、「72歳『原発作業、60歳以上が行こう』」という題で、紙面の4分の1位の比較的小さな記事が載っていました。切り抜きはしなかったのですが、記憶にあって取り出す事が出来ました。な…

加藤陽子著『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』を読んで

加藤教授のこの本はとかく無味乾燥になりがちな歴史教科書とは違い、神奈川の私立栄光学園中・高の生徒を対象にした講義で、深く考えさせるところがありました。 私としては、題名から特にあの「太平洋戦争」というものが全く無謀にも始められた事について、…

アルコール依存症の人がいる家族もそうなる可能性があるのか

5月23日のサイエンスデイリ電子版(英語)では、「アルコールへの感受性は、もっと多くの消費をもたらし、アルコール依存症になる可能性がある」といった題の論文が紹介されていました。元の論文はAlcoholism: Clinical & Experimental Research にありま…

タイガー・マザーの闘争賛歌にある子育ての問題点

イェール大学法科大学院の教授をしている中国系米国人エイミー・チュア女史の自伝的な随筆『タイバー・マザーの闘争賛歌』という本が、日本語訳『タイガー・マザー(*虎のような母親の意味)』(斉藤孝訳)という題で発売されました。これは広告にもありま…

なぜニーチェの本に人気が出たのか

2011年5月23日の朝日新聞の「文化の扉」欄では、哲学者ニーチェが取り上げられていました。 ニーチェの本が今良く売れているそうで、私には不思議な気がします。かつて大学の教養部に居た頃、中央公論社から全66巻の「世界の名著」シリーズが刊行さ…

クラゲの目は本当に下等なのか

2011年5月2日の朝日新聞に、「クラゲの目 実は高性能」と題した論文の概略が載っていました。 米国のカレント・バイオロジーという誌の電子版にありますが、勿論その要約しか読めません。それでもある程度の事は分かります。 研究対象になったのはハコ…