ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

堤未果の米国レポートとキリスト教

ジャーナリストの堤未果さんは岩波新書の『ルポ貧困大国アメリカ』『同そのⅡ』で、衝撃的なアメリカの現在の実態を私たちに知らせてくれました。その語り口がうまい為に、一気に読む事が出来ます。 今回図書館で借りたのは、それらの書物の前駆的なルポとも…

メキシコ湾のオイル漏れ事故という最悪な例と聖書

4月20日にメキシコ湾の石油掘削基地で大爆発が起こり、海上への原油の流出が続いています。あるサイトの情報では今世紀最大の事故だと言われており、一日あたり27億円の損害になっているそうです。 既に付近の沿岸部や湿地帯に溢れた原油がたどり着き、…

中川恵一氏の『がんのひみつ』を読む

中川恵一氏は東大医学部放射線科准教授で、いつも私たちにわかりやすくがんの事を説明してくれます。 この『がんのひみつ』は借りた時、少々面食らいました。本が小さいのです。幼い子に読み聞かせる本のようです。朝日出版社も面白い企画をしたようです。 …

畑村洋太郎氏の『危険不可視社会』と聖書例

これまでしばしば畑村氏の失敗学関係の本を読んで来ました。今度の本を読んでも、こんな予測し得ないような事が起こり得るのかという事を、いたく思い知らされました。 その第四章は「人も凶器」という題で、人間が凶器と化す例が載っています。 その中で最…

日本海庄や社員の過労死と地裁判決結果を考える

東証第一部経営会社「大庄」が展開している飲食店の一つが、「日本海庄や」であるとは知りませんでした。 その男性会社員が過労死した事件で、5月25日京都地裁はそれを正式に認め、社長の平辰氏や役員らに損害賠償を命じました。 報じられた内容によりま…

口蹄疫と聖書

宮崎県の農場で生じた口蹄疫は相当拡大し、畜産農家が悲鳴を上げています。宮崎では10年ぶりだそうです。 そもそも口蹄疫という言葉さえほとんど聞いた事がありませんでした。そこで広辞苑を開けて調べてみると、「有蹄類とくにウシ・ブタ・ヒツジなどが感…

奇妙な銀河団と聖書

岩波ジュニア新書で得た銀河の知識。まず銀河とは「1億個から1兆個の星と星間ガスが、互いの重力でより集まったもの」とあります。次に銀河群ですが、数十個までの銀河の集団を指しています。そして銀河系(クラスター・オブ・ギャラクシーズ)は、銀河群…

歯ぎしりと聖書例

5月24日の朝日新聞夕刊には「はぎしり」の事が載っていました。 これまでもその原因について、幾つか情報を集めてはいましたが、本日のはかなり本質を衝いていたような気がします。 はぎしりは正常なかみ合わせで発生する事はありません。「上下の歯の接…

1980年セント・へレンズ山の大爆発から30年

19世紀はじめまで地質学はノアの洪水の激変説が一般的な考え方でした。ところが英国の地質学者ジェイムス・ハットンが「現在は過去を解く鍵である」という有名な言葉を記し、斉一説というものが徐々に広がりました。それは現在自然界で起きている地質現象…

畑村洋太郎編『失敗に学ぶものづくり』と聖書例

前にもこのブログで触れた事がありますが、畑村洋太郎教授は2002年に特定非営利法人「失敗学会」を立ち上げた失敗学の権威者で、確実にその後継者が育っているようです。 本書は2001年に名古屋工業大学で行われた「ものづくりにおける失敗と技術の伝…

これまで何度か引越しをして来て、現在は築30年を越えるマンションに住んでいます。 床下の配管の腐食事故が多発している危険なマンションです。安泰でいられず心配な毎日です。 ではこの私にとって「理想の住みか」は一体どこにあるのでしょうか? それは…

始祖鳥化石からの諸々の元素発見とその解釈

2010年5月11日、米エネルギー庁・SLAC国立加速器研究所は、ドイツのソルンホーフェンから出た始祖鳥(アーケオプテリクス)化石について、蛍光X線スキャナーで調べた結果を発表しました。 それが特筆すべきものであったのは、その化石から通常な…

飛行機事故でただ一人生き残った子どもとイスラエル

2010年5月12日、リビアのトリポリ国際空港で飛行機が墜落し、乗客乗員104人のうちただ一人8歳の男児が生き残りました。事故原因は究明されていませんが、この男児の生存はまさに奇跡と言って良いでしょう。 そうした事故の事を聞くたびに思い出す…

生命のマンデルブロット集合の細部を知っているのは全知の神のみ

権威ある科学誌ネイチャーで、エリカ・チェック・ヘイデンという人が、『生命は複雑』という題で論文を書いています。 この英文で4ページほどぎっしり書かれたものの中に、不思議なイラストが散りばめられています。文中の「マンデルブロット集合」という言…

信長が欲しがり奪った白馬の駿馬と自殺した平手正秀と聖書

若き日の織田信長にはいろいろなエピソードがありますが、津本陽氏の『下天は夢か』のはじめの方に、次のような出来事がありました。 ある日馬場にいた信長は、幼い時の養育者平手正秀の子長政の所有する立派な白馬を見かけます。すぐ駿馬だと分かった信長は…

浜矩子教授の『スラム化する日本経済』と聖書の例

浜矩子氏は歯に衣着せない経済学者として知られており、『スラム化する日本経済』の前の書である岩波新書の『グローバル恐慌』を呼んで、これからの日本は本当に恐い!と思ったものでした。 本書の冒頭でもグローバル恐慌の第二幕目が進行中であるという恐ろ…

江国滋のがん闘病日記とその死

江国滋氏の『おい癌め酌みかはさうぜ秋の酒』を書棚から引っ張り出して再読しました。 氏は1997年2月に食道癌の宣告を受け、僅か6ヶ月の闘病生活の後亡くなりました。62歳の若さでした。 この闘病日記はその間の詳しい病状や食事の記述と共に、氏が…

天文学におけるクエーサーと赤方偏移問題

天文学という学問は私たち素人には極めて難して良く分からないところが多々あります。 しかし一般には宇宙というものがビッグ・バンによって始まり、それが膨張しているという理論位は知っています。それを傍証していたのが、宇宙背景放射と言われる現象と赤…

介護保険制度10年その問題点と聖書の事例

今からちょうど10年前、介護保険制度が発足しました。多くの人々の期待を集めた制度ですが、2度にわたる報酬引き下げもあって、サービスは今どう変わっているのか考えてみました。 私の場合独身のまま、狭心症の発作を起こし腎臓も悪かった母を長らくケア…

エジプト王シェションク一世と聖書のシシャク

エジプト(*ヘブル語ではミツライム)の王は、聖書では創世記の12章に初めて出て来ます。聖書の邦訳は文語訳、口語訳、新改訳で「パロ」、新共同訳で「ファラオ」となっています。実際のヘブル語はパルオーという発音に近いです。 そのエジプト王ですが、…

堅固な橋脚の石組みと川底の石張り

講談社ブルーバックスの「図解橋の科学」は極めて興味深い本でした。 兵庫の明石海峡に架かっている世界最長の明石海峡大橋が工事の途上にあった1995年、あの阪神大震災が起こりました。その時の震源がこの橋の真下あたりという事で、橋梁構造物が破壊さ…

[[今週のお題]母親/母の日]

私の母親は7年前に多臓器不全で亡くなりました。 およそ40年ほど前、まだ介護制度がなかった時、それまで元気だった母が倒れました。父の会社が倒産し連帯保証人の責を負って半ば放心していた時、母は金策に走り回っていました。そして無理がたたり、狭心…

織田信長と聖書で謀反と叫んで死んだ人物、自ら王宮に火をつけて死んだ人物

小林久三氏の『「戦国史」謎解き読本』を読みました。 山川出版社の詳説「日本史」では、いわゆる本能寺の変の箇所を次にように書いています。 「…信長は京都をおさえ、近畿・東海・北陸地方を支配下に入れて、統一事業を完成しつつあったが、1582{天正…

もんじゅのトラブルを速やかに公表しない日本原子力研究開発機構の体質と聖書の犬

5月9日の新聞は、福井県にある高速増殖原型炉「もんじゅ」再開後の不具合をすぐ公表しなかった事を非難していました。 この原子炉は事故を起こしてからずっと停止しており、僅か3日前に運転を再開したばかりでした。新聞報道によりますと、今回のトラブル…

サイエンス誌のネアンデルタール人研究発表は、むしろ聖書の展開に近い?

4月7日の米国科学誌サイエンスには、ドイツのライプチヒにあるマックスプランク進化人類学研究所(スヴァンテ・ペーボ氏が責任者)の研究チーム(特にカリフォルニア大学分子生物学のリチャードE.グリーン氏及びMITとハーヴァード大学に所属する集団…

免疫は創造の時に備わっていたのでしょうか

日本には世界に名だたる免疫学者が多くいます。免疫グロブリンEを発見した石坂公成氏、免疫グロブリンの特異な遺伝子構造を解明した利根川進氏、サプレッサー(抑制)T細胞を発見した多田富雄氏、インターロイキン6を発見した岸本忠三(ただみつ)氏、そ…

田宮虎彦の足摺岬と現代

久し振りに田宮虎彦氏の代表作『足摺岬』を読みました。中学の時、父の蔵書から見つけて以来です。 田宮氏は昭和5年(1930年)名門神戸一中から三高へ入りましたが、翌1931年には満州事変が勃発、日本は15年戦争に突入する事になりました。世が暗…

外科医須磨久善と男の嫉妬

『チーム・バチスタの栄光』を書いた作家であり、医者でもある海堂尊氏が、常に新しい術式に挑戦する心臓外科医須磨久善氏の評伝を書いています。非常に興味深く読みました。タイトルは『外科医須磨久善』だけとなっています。 須磨氏は心臓の冠状動脈のバイ…

縄文杉とレバノン杉

鹿児島県の屋久島には特別天然記念物であり、世界遺産にもなっている縄文杉があります。 朝日新聞に載ったこの杉の根元の写真を見ますと、その太さに圧倒されてしまいます。そしてウイキペディアによりますと、この杉を見学するには(現在は立ち入り禁止とか…

社会的排除の問題と共通する旧約の律法制における排除

岩田正美著『社会的排除』という本を読みました。 この本で岩田氏は「社会的排除」という言葉が1970年代のフランスで生まれたと言っており、続けてその問題を追っています。 その中で氏は古い福祉制度の中でそうした排除が見られる事を述べています。 「…