ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

新出生前診断と人工妊娠中絶

 「見よ。子どもたちは【主】の賜物、胎の実は報酬である」(詩127:3)
 2013年7月17日の東京新聞サイトには、「新出生前診断で『陽性』2% 2人が中絶、誤って陽性も」という題の記事がありました。
 実は朝日新聞でその記事を見ましたが、下司佳代子記者は、その結果について何ら批評していませんでしたので、あえて東京新聞サイトから見てみます。以下括弧内は引用です。
 「妊婦の血液で胎児の染色体異常を調べる新しい出生前診断で、検査が始まった4月からの3カ月間で1534人が受診し、染色体異常の可能性があることを示す「陽性」と診断されたのは約2%の29人だったことが17日、臨床研究グループの集計で分かった。うち少なくとも6人が羊水検査などで異常が確定し、2人が人工妊娠中絶をした。出生前診断で誤って陽性とされ、確定診断で異常がないと分かった人も2人いた」。

 この検査は4月開始以前から臨床研究が進められていましたが、昨年9月25日の東京新聞で発知恵理子記者がこう書いています。「妊娠十週から検査可能で、三十五歳以上の高齢妊婦などが対象。ダウン症の場合、99・1%の精度で検出する。従来の検査法と違い、妊娠初期に採血だけで診断できるため、中絶という『命の選別』につながる懸念がある」と明確です。
 実際他のサイトを見ても、高齢女性の妊婦で出生前診断により妊娠異常が分かったら、母親の8割もが中絶を選ぶというデータがあるそうです。
 私は中絶でも掻爬法によるものをビデオで見た事があります。胎内でもう立派な形が出来、生きている胎児は掻爬の器具が近づくと、懸命に逃げようとしています。しかし無情にもそれに捕われると、四肢ばらばらになって掻き出されて来ます。かわいらしい手足が無残な姿になって。
 この出生前診断は特にダウン症を標的にしているようですが、中絶しないで生まれた子は、重度から軽度まで様々ですが、実は結婚した私の妹の子もダウン症で、生まれた直後心臓の中隔欠損症で、大学病院で手術を受けました。幸いうまくいって30歳を過ぎても元気です。比較的軽いほうで、私は始め敬遠していましたが、次第にかわいいと思うようになりました。顔つきはダウン症の場合、皆似ていてすぐ分かります。親としては産んでよかったというのが大半ではないかと思います。
 それを妊娠異常と出たからすぐ中絶と言う若い人たちは、これが神の与えられた賜物であり、胎児を殺すのは、基本的に「殺人」であるとの認識が希薄です。特に聖書的背景のない日本ではそうです。
 2012年11月20日の東京新聞でも、日本産科婦人科学会シンポジウムに参加した発知恵理子記者は、詳しくその内容を伝えています。このシンポに参加した日本ダウン症協会の玉井邦夫理事長や、ダウン症を持つ子の親たちの切実な訴えがありました。
 勿論米国共和党のように、レイプされた女性で妊娠した場合でも中絶禁止といった硬直した考え方は持たないし、ケースバイケースで考えるべき事はあると思っています。しかしダウン症だけに限定しても、中絶は殺人という意識はしっかり持って欲しいと思います。こんな新出生前診断を提唱した人々は、倫理観が厳しく問われると思いますし、神は必ず裁かれると信じます。