ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

電力事業者という野獣を飢えさせようとする小泉元首相

 「しかし悪者は滅びる。【主】の敵は牧場の青草のようだ。彼らは消えうせる。煙となって消えうせる」(詩37:20)。
 小泉元首相の即原発廃止発言が止まりません。ハフポストジャパンサイトでは「小泉純一郎元首相は11月12日に日本記者クラブで会見し、約300人の記者団の前で初めてマスコミ向けに「原発ゼロ」を訴えた」とあります。この公益社団法人(政府など公的な財政支援は受けていません)での発言は、一段と即原発廃止を目指してボルテージを上げ、安倍政権を揺さぶったものと思います。

 2013年11月7日のウオールストリートジャーナルサイトでは、上記の題でジョセフ・スタ―ンバーグという人が記事を寄せていました。この内容から私は10月12日のブログ内容よりさらに学んだ事があるので、あえて書いて見ました。
 氏によれば「小泉元首相の原発に対する新たな姿勢は、改革主義者として歩んできた道と完全に一致している」のだそうです。
 小泉氏が首相の時断行した日本郵政民営化では、「日本郵政が日本国債の最大の買い手、つまり慢性的に赤字だった財政支出を賄う資金の提供者であるという事実がある。民営化された日本郵政が日本国債以外に投資するようになれば、政府は財政改革に着手せざるを得なくなるという考え方だ」と氏は言います。そしてそれがまた電力会社にも適用出来るという事です。「それと同じ原理が電力市場にも当てはまる。政府が原子炉を再稼働できない結果、電力会社を『飢えさせる』ことになる」。
 そこで東電などの野獣を飢え死にさせ、「原子力以外の発電所を増やしていく必要があり…電力をより効率的に供給するための電力事業改革も必要である」。
 そうした改革の為には、「唯一かつ最大の脅威は原発の早期の稼働再開である。小泉元首相はこうしたことを経験している。小泉元首相の退陣後、郵政民営化の背後に財政改革の危険が潜んでいることをよく理解していた政治家や官僚のせいで、郵政改革の大半は逆戻りしてしまった」。なるほどそれはその通りでしょう。
 ですから小泉氏は実は安倍首相の邪魔をしているのではなく、「原発廃止によって成長を促す電力事業改革が余儀なくされるのであれば、小泉元首相は安倍首相に大きなプレゼントをしたことになる」のです。
 私は小泉発言の背後にこんな動機があった事を知りませんでした。しかし知っていたブロガーがいます。SPYBOYさんです。「ボクは小泉の脱原発はある意味 安倍への援護射撃ではないか、とも思っている。大局的に見たらそうではないか。これで万々が一 安倍が脱原発でも言い始めたら人気爆発、改憲だってできるし、あと20年は自民党政権が続くのではないか?」。
 ですから今小泉発言を熱烈に支持するなら、皮肉な結果をもたらすかもしれません。故に私もSPYBOYさんも、泣きが入るわけです。それでも原発即廃止は最優先の喫緊事なのです。11月15日の東京新聞社説は、柏崎刈羽原発再稼働の動きを強く牽制していました。