ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

寿命20年の漆喰屋根左官職人と聖書の漆喰塗り

 私はかつて姫路の北に住んでいた事があり、姫路城の中まではあまり入りませんでしたが、その周辺を車で通り、別名白鷺城と呼ばれるこの城の白い美しさを満喫していました。
 この白さはベテランの白漆喰職人が何度も修理しているために、そのすばらしさが保たれている事を、新聞の夕刊で知りました。
 その漆喰作業をずっと請け負って来たのは、田淵靖氏という68歳で「夭折」した人でした。しかしこの人はいわゆる技術は見て盗め一辺倒ではなかった事が幸いして、弟子の柴田正樹氏を徹底的に仕込みました。それが現在立派に生きており、またその技術はもっと若い人々にも継承されています。
 この記事を見ますと、漆喰は寿命およそ20年という事が分かります。ですから長い年月のうちに剥げ落ちますから、何度も塗り替えなければなりません。
 コンクリですと、日曜大工仕事で何回かやった事があり、うまく固まるとやった!という気持ちになりますが、漆喰はどうでしょうか。田淵さんは「漆喰の材料の配合は、日当たりや塗る時期に応じて考えなあかん」と言い続けて来ました。
 その作り方ですが、ウイキペディアによりますと、「石灰に麻の繊維や藁の繊維(すさ)を加え、草本や海藻から得る接着剤、水などを加え練り上げて作られる」とあります。それらを時期に応じて絶妙に配合しないと、簡単に剥げ落ちる事のない漆喰が出来ないという事です。そしてこの白漆喰が城をがっちりと風雨から守って来ました。
 翻って聖書の時代どんな事が書かれているでしょうか?
 「実に、彼らは、平安がないのに『平安。』と言って、わたしの民を惑わし、壁を建てると、すぐ、それをしっくいで上塗りしてしまう。しっくいで上塗りする者どもに言え。『それは、すぐはげ落ちる。』大雨が降り注ぎ、わたしが雹を降らせ、激しい風を吹きつける。すると、壁が倒れ落ちる。人々はあなたがたに向かって、『上塗りしたしっくいはどこにあるのか。』と言わないだろうか」(エゼキエル13:10−12)。
 ここでは偽預言者たちのうわっつらで軽薄な、まやかしの預言が上塗りしたしっくいに譬えられています。マシュー・ヘンリーの注解書には「ありがたいものであっても根拠のない教えは、また聖書の土台の上に建てられたものでない教えは、さらにまことしやかに見えても、聖書というセメントでしっかり固定されていない教えは、何ら価値がなく、人々をしっかりと立たせない」とあります。
 そうしたしっくいに譬えられた教えは、すぐに剥げ落ちると主は言われます。大雨、雹、暴風雨ですぐ剥げ落ち壁が崩れえしまうように、主の怒りのみことばで、平安でもないのに平安だと言い張るその言辞は、簡単に吹き飛ばされてしまうという事です。
 ですから実物のしっくいの上塗りをしっかりしないとすぐ崩れてしまうように、私たちの発する言葉も、聖書に基づいていなければ、いたずらに人々を惑わす事になり、長い年月に耐えられずすぐ消え去ってしまうのです。自戒すべきみことばです。