ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

免疫は創造の時に備わっていたのでしょうか

 日本には世界に名だたる免疫学者が多くいます。免疫グロブリンEを発見した石坂公成氏、免疫グロブリンの特異な遺伝子構造を解明した利根川進氏、サプレッサー(抑制)T細胞を発見した多田富雄氏、インターロイキン6を発見した岸本忠三(ただみつ)氏、そして本庶佑氏、谷口克氏等々です。
 そのうち多田富雄氏は4月21日前立腺癌による癌性胸膜炎のため死亡しました。多田氏は2001年に脳梗塞を起こし、重度の障害者となってずっとリハビリを続け、政府にもその充実を求めて請願をしたりしていましたが、後に前立腺癌が見つかり、想像を越えた苦しい闘病生活を送っておられたのでしょう。まだ76歳の若さ、非常に残念です。能の世界にも詳しく、多くの人々に惜しまれて他界されました。
 免疫学と言いますと、かなり複雑でなかなか理解しがたい面がありますが、利根川氏の発見した遺伝子構造などは、現在の高校生物の教科書にちゃんと載っています。
 人の成体の骨髄には造血幹細胞というものが存在し、それからTリンパ球、Bリンパ球、そして単球(マクロファージ)、顆粒球(好酸球、好塩基球、好中球)、赤血球、血小板が作られます。ちなみに私はこの赤血球の形成される直前の赤芽球段階で、ビタミンB12が胃全摘で吸収されず欠乏している為、正常な赤血球が出来ず、巨赤芽球性貧血を起こしています。
 このBリンパ球(B細胞)から免疫グロブリン(抗体)というものが作られますが、利根川博士の発見したそのY字状構造が、教科書に詳しく書かれています。そしてこの免疫グロブリンの幾つかの種類のうちEというものが、米国コロラド州にあった石坂博士の研究室で、多田富雄氏の背中を実験台にして発見されました。同じ頃上記Tリンパ球(T細胞)も発見され、免疫系というものが徐々に整って来たわけです。
 そうした極めて複雑な人体を異物から守る免疫系ですが、それが「進化」の過程で形成されて来た筈がありません。
 創造論者たちは盛んにそうした研究を行っていますが、Creation Ministries International(CMI)というサイトにも載っています。
http://creation.com/adam-and-the-immune-system
http://creation.com/why-did-god-create-ige

 その研究論文によりますと、こうした複雑系が人間堕落後に形成されたというのはあり得ない事です。神による人間創造の時点で、この免疫系は全て形造られていました。
 免疫グロブリンEというのは、抗原に対して特異的に反応する抗体ですが、それが頻繁にアレルギー反応を起こします。例えばスギ花粉症やダニ、卵白、牛乳などは御馴染みの抗原となります。
 世の学者はそうした反応が起こるからには、神は人間を不完全に造ったのではないかと反論します。
 しかし神は造られた人間アダムとエバがすぐご自身に反逆して罪を犯し、堕落してしまう事を予知しておられました。従ってやはり創造された時には良い働きをしていた細菌などの中には、変性してしまったものがありますが、そうした抗原に対する防御としての免疫系をあらかじめ人間のうちに造っておかれたのです。
 それは罪を犯しやがて死に至る人間に対する神の憐れみの表れでもあり、また免疫系の備えという点では恵みでもあります。愛とも言えます。
 今生まれながらの人間はこの神に背いていますが、一度方向を180度変えて神のほうへ向き直り、その罪を十字架で負って下さった救い主イエス・キリストを信じる人は、救われて永遠のいのちを持ち、やがては「死もなく、悲しみ、叫び、苦しみもない」(黙示21:4)世界へと移されます。
 多田氏の死を契機に再度免疫系という事を考えて見ました。