ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

たばこ増税論議ーその否定的な側面の無視

 9月6日の朝日新聞は、新しく発足した野田内閣の厚生労働相となった小宮山洋子氏が、たばこ増税に意欲を示している事を報じていました(5日記者会見で)。その発言の骨子としては、1箱700円にしても税収が減らないという事もあるでしょうが、まずは「健康を守るため」という点が挙げられています。女性だからこそ、そうした大胆な物言いが出来るのだと感心していました。しかもたばこ製造を一手に引き受けている日本たばこ産業(ここに役人が多く天下りしています)を、所轄官庁である財務省から、小宮山氏の所属する厚生労働省に移行させたいという事ですから、実現したら画期的だと思っていました。
 ところがそうは問屋が卸さずです。その後は手ひどい、或いは隠微なバッシングを受けました。まずは翌6日「愛煙家」の藤村官房長官、そして民主党政権発足時に事業仕分けで活躍した女性の蓮舫行政刷新担当相、安住財務相、当然財務省と手を繋いでいる日本たばこ産業、そしてだんまりを決め込んでいる肝心の野田首相(2ヶ月前財務相だった時「税制を通じたオヤジ狩りみたいなものだ」と発言しており、自身もヘビースモーカーですから、反対に決まっています)…とあって、閣僚と企業から包囲される形になりました。7日以後マスコミ報道も全くなく、「ほぼ孤立無援の」小宮山氏はさすがにその強い意欲を弱めざるを得なくなりました。ですから野田内閣はたばこ増税を骨抜きにし、財務省の思惑通りの重税を私たち庶民に押しつけてくるに違いありません。
 たばこは酒と異なり、好きな人が勝手に吸っていれば良いというものではありません。その否定的な側面が一杯あります。環境保護関係団体や世界保健機構その他が、日本とは比べものにならないほど、喫煙反対又は警告の運動を行っています。ネットで調べれば、それこそ読みきれないほどの情報で溢れています。
 ネットのグローバル・イシューというサイトは、世界中の様々な話題を扱ったサイトを仲介しながら、例えば「気候の変化が生物多様性に影響を与えている」といた簡単な題で、短い紹介もしています。
 その中から2008年7月にアナップ・シャーという人(こう発音するか不明です)が、「たばこ」の題で要約したその否定的な結果を訳しておきます。
 「たばこと喫煙にはたくさんの否定的な結果が出ています。1たばこの煙は命を奪います。2たばこは貧困を激化させます。3たばこは食糧生産の一等地を転用する事により、世界中の飢餓の一因となっています。4たばこ生産は環境を損ないます。5たばこは経済生産性を減らします。6たばこ産業は人々を雇いますが、それは無駄な労働、資本や資源の無駄使いと見做す事が出来ます」(http://www.globalissues.org/article/533/tobacco)。
 そしてその6項目の問題がさらに細分化され、リンクが張ってあるので、深く学ぶ事が出来ます。
 私たちはそこまでしなくても、たばこがいかに本人や副流煙を吸い込む他人を害し、ポイ捨てで環境を汚したり、火事を引き起こしたりするかを知っています。私の住んでいる松戸市には競輪場がありますが、大量に捨てられる吸殻を拾い集める為に、かなりの人々が雇われています。本来自己責任で始末しなければいけないのに。
 結局聖書を引用するならいろいろな聖句があります。勿論聖書時代にたばこはありませんでしたが。下記はその数例に過ぎません。
 「悪者よ。正しい人の住まいをねらうな。彼のいこいの場所を荒らすな。正しい者は七たび倒れても、また起き上がるからだ。悪者はつまずいて滅びる」(箴言24:15−16)。
 この場合悪者をたばこを吸う者に適用すれば、他人を殺し、自分を自滅させ、環境を破壊します。
 「悪者のたましいは悪事にあこがれ、隣人をあわれもうとはしない」(同21:10)。
 喫煙者はそうでない人の苦しみに無頓着です。
 「犬が自分の吐いた物に帰って来るように、愚かな者は自分の愚かさをくり返す」(箴言26:11)。
 これはたばこ依存症の人です。
 たばこ増税に反対する喫煙者やたばこ産業関連者は、聖書の観点からは悪者であり、愚か者なのです。