ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

劣化ウラン弾

 「わが神よ。私を悪者の手から助け出してください。不正をする者や残虐な者の手からも」(詩71:4)。
  2013年1月23日のnice100showさんのブログで、『見えない恐怖』(松井英介著)が紹介されており、私も図書館で借りて読みました。読後感としてはnice100showさんが重要な箇所をほどんど網羅しておられるので、そちらを参考にして下さい(http://d.hatena.ne.jp/nice100show/20130123/p1)。
 私はこの本の中から特に米国の開発した「劣化ウラン弾」について調べて見ました。
 なぜ「劣化」ウランと呼ばれるのかについて、松井氏はそれがウラン238の事であり、「『燃えないウラン』ともいわれ、原爆や原子力発電に使うウラン235を濃縮する過程で大量に生まれる『核のゴミ』」と言っています(*核分裂反応を起こしやすいウラン235は、その中に0.2パーセントほど含まれています)。
 そしてその劣化ウランを主原料とする合金を使用した弾丸全般を劣化ウラン弾と呼びます。

 それは砲弾としては大変重く、運動エネルギーが高い為、普通の砲弾では貫通出来ない戦車の装甲を簡単に打ち抜く事が出来るそうです。
 ですからそれは1991年の第一次湾岸戦争から初めて本格的に使用され始め、旧ユーゴ、アフガン、そして2003年の第二次湾岸戦争イラクを標的に使用され続けて来ました。この第一次、第二次湾岸戦争には、悪名高いブッシュ親子が関わり、その使用を推進しました。
 その劣化ウラン弾命中すると、4000〜5000℃で燃焼し、装甲車にいた兵士を即死させる他、飛び散ったウランの粒子は風に乗って数千キロメートル離れた所にまで達するそうです。
 ですからこの粒子は特に影響が及んだ地域の人々の呼吸で肺に入り込み、また沈着した土中、水中からも人の身体の中へ容赦なく入り込みます。
 それによって内部被曝した人々は、大人も(*米軍兵士を含む)子どもも胎児も一生涯アルファ線による障害を受け、肺がんや白血病を引き起こし、胎児の場合生まれても先天性障害を持つ事になります。
 私がこの本を読んで一番ショックを受けたのが、この先天性障害を持って生まれた子供たちの写真でした。そうした生々しい写真はネットにも載っています。

 そして統計調査を見ますと、1991年以前と以後では白血病に関して有意な差が見られ、10年以上経過した段階でもがんによる死者数がなお増加しています。勿論米国はその事実を認めていませんし、その戦争に「加担した」日本も、「アルファ線は紙一枚通さないから安全だ」と言い続けているそうです。これは内部被曝を無視したもので、とんでもない嘘になります。
 この本を見ながら、さらにネットで検索していたら、とても信じられない事柄が見つかりました。この劣化ウラン弾を製造しているのは、グアム島の米軍基地内と、岩国の三井化学大竹工場の二箇所という事実です。2012年5月のネットブログ記事にあります(http://blog.goo.ne.jp/adoi/e/859741febbb07a74f8f93b23b9b3429f)。これはその1年前に本を出した松井氏も知らなかった事だと思います。
 特に三井化学大竹工場はこの劣化ウラン弾の秘密工場で、それを近くにある米軍岩国基地に供給しているとありました。
 そしてこのブログ情報では2012年4月22日にこの工場で起きた爆発事故は、この秘密工場を白日のもとにさらす為、工場従業員の内部告発の形でなされたという事だそうです。
 勿論三井化学ではそんな事実はないと否定するでしょうが、十分あり得る事ではないでしょうか?
 今回アルジェリアで標的にされた日揮の社員ですが、日揮原発メーカーとして関わっていた事がこの事件で判明しました。それと同じようにこの三井化学も将来何らかの形でアラブ過激派の標的にされないとは限らないでしょう。原発輸出に積極的な東芝、日立、三菱などと共にです。