ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

いわき交響楽団第34回定期演奏会

 「ラッパと角笛の音に合わせて、【主】である王の御前で喜び叫べ」(詩篇98:6)
 2018年10月28日午前の礼拝を終え、いわき芸術文化交流館アリオスへ、いわき交響楽団第34回定期演奏会を聴きに行った。

 この交響楽団は1983年に結成されアマチュアオーケストラである。今回も演奏会内容と共に、「あなたのサポートをお願いします」という維持会入会への勧めのチラシがあった。地元の福島民報、民友、朝日、毎日、読売などの新聞社や福島テレビなど、多数の後援を受けている。
 私は同じ教会員で第一ヴァイオリン担当の人からチケットをもらっている。この人も専攻は電気で、音楽一家の為に、早くから楽器の練習を重ねて来た。
 この楽団の指揮者はシャレット孝之氏。米国出身、東京芸大で指揮科を専攻したプロである。昨年もこの人の指揮で定期演奏会が行われた。私は混声四部合唱とオーケストラ(=いわき交響楽団)による『土の歌』の合同練習の時、いわき短大でシャレット氏の手ほどきを受けた。その時と、浪江での練習の時、楽団の金管楽器奏者に一抹の不安を覚えていた。それで当日うまく演奏出来るよう祈った。
 演奏曲目はブリテン『4つの海の間奏曲』、ウォルトンヴィオラ協奏曲』、そして最後にシベリウスの大曲『交響曲第2番』だった。
 実は私はヴィオラ独奏者が前面に出る協奏曲というのは初めてだった。おまけにこの楽器はヴァイオリンより小さいと勘違いしていた。しかしいわき市出身の若い女性奏者は良い演奏をしてくれた。おまけにアンコールで『故郷』を演奏してくれた。あまり馴染みのない曲ばかりだったので、アンケートでもこの『故郷』が一番良かったと書いた人が多かったとか。

 休憩を挟み、いよいよシベリウス。50分余の長い曲である。第4楽章が壮大で、トランペットやトロンボーンが全開、途中の楽章で多少のミスがあっても、終わり良ければすべて良しだから、このコーダに耳をそばだてた。
 結果はシャレット氏のタクトのもと、全員が一丸となって成し遂げた。思わずブラボーと叫んだが、蓋し当然。
 曲を知らない人でも、ユーチューブで登場する指揮者たちが、いかにこの部分で盛り上げて終えるか、腐心しているのが分かるだろう。
 福島県に来てから、特にこのいわき市では吹奏楽がトップレベルである事を知った。全日本吹奏楽コンクールの高校では、磐城高校、湯本高校が入賞した。県の合唱部門も負けていられない。郡山高校が全国一を決めた。
 東日本大震災以後、福島の産業は低迷し、若い人たちがあまり戻って来ない。そうした中、若者たちの間で音楽が盛んなのは良い事だ。聴く人を勇気付けてくれる。
 今でも放射線量が高くて帰還困難になっている地域はあり、あまり声高には言えないけれども、若人よ、福島に戻り音楽で盛り上げて欲しい!と言いたい。