ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

オリーブ油の効用

 私は胃を全摘しており、油のものの消化が駄目なので、自炊生活の中でほとんど油を使っていません。
 ですからフライパンは手入れをこまめにしないと、焦げたかすがこびりついて、きれいに洗うのに苦労します。
 外出して皆で食事という時も、中華料理屋を選ばれると、自分一人が駄目なので迷惑をかけてしまいます。
 こうした食生活のスタイルはもう34年も続いているので、病院での検査値では総コレステロールがいつも最低値より低くなっています。それほど統計値があるわけではないのですが、これが低過ぎると血管壁が弱くなり、それに関わる病気で早死にする危険性が高いそうです。私はその覚悟でいますが。
 そうした中、オリーブ油がからだによいという情報を得て、妹が送ってくれたりしていますが、使っているサラダ油の缶が大きく、何だか1年くらいはそれで通しているようです。シンクには2本のオリーブ油の瓶が残っています。
 油は空気に触れると酸化作用を引き起こし、時間と共にどんどん連鎖反応が起こるとネットに出ていますし、それが遺伝子DNAを損傷してガンなどを発症させるという事ですから、1年も空気との接触のある油缶を使っている私の心中は決して穏やかではありません。
 それではオリーブ油が他の油に比べて突出してからだに良いのかと言いますと、その成分のうち際立っているオレイン酸についての分析値の比較では、やはりネットに載っていたものを借用すると、ベニバナの種子から採れるものとそう大差はありません。
 ですから古くなったものや品質の悪いもの(安物に多いそうです)は、やはりからだには良くないと言えます。新鮮なものを早く使い切るという事が大切なのでしょう。
 ところでこのオリーブ油が採れるオリーブの木ですが、地中海地域が原産地で、スペイン、フランス、イタリアなどでよく栽培されています。けれども地中海に面しているという点では、小国イスラエルも昔からオリーブの産地として有名です。
 そして聖書では創世記のノアの洪水が引いてゆく途上で、箱舟から放たれた鳩がその若葉をくわえている記事があります。「鳩は夕方になって、彼のもとに帰って来た。すると見よ。むしり取ったばかりのオリーブの若葉がそのくちばしにあるではないか。それで、ノアは水が地から引いたのを知った」(創世8:11)。
 また聖書の他の箇所を見ますと、その油は燈火用にも使用されましたし、主なる神様へのささげ物として、小麦粉に応分の上質なオリーブ油が注がれて用いられました。さらに王や預言者に任命される時にもこの油が注がれました。
 新約の時代では薬用としても使われています。「近寄って傷にオリーブ油とぶどう酒を注いで、ほうたいをし、自分の家畜に乗せて宿屋に連れて行き、介抱してやった」(ルカ10:34)。
 最近の皮膚の研究では、からだの皮膚の表皮にある角層の多様な働きが解明されています。角層は人体外部の有害なものを隔絶させる機能がありますが、それは毎日死んで抜け落ちて行きます。しかしそれで障壁機能が低下してしまうのかと言いますと、そうではなく表皮細胞の中にあるラメラ顆粒という脂質の一杯詰まったものが働いて、その中身を押し出し、死んだ細胞の間隙を埋めて行くそうです(傳田光洋『賢い皮膚』より)。その為に皮膚の障壁機能が保たれるのだそうです。実に人体はよく造られていると感嘆します。もしその角層を一時的に破壊して障壁機能を低下させ、薬剤を通りやすくするには、オリーブ油のオレイン酸などが有効なのだそうです。しかしニキビにはオレイン酸も関与しているそうですから、そのかねあいは難しいのでしょう。
 ところで最近読んだフランス産の良質なオリーブ油を提供するオリヴェールという品種のPRでは、その油が皮膚の角層部分に浸透する力が強く、肌全体を潤いで包んでくれるという効果がある事が書かれていました。フランスではオリーブ油は食用だけでなく、日常的にも肌の手入れに欠かせないそうです。
 油、それも特にオリーブ油についてあれこれ考えてみました。
 しかし私たちはこの良質の油を注がれて王となられた方、つまりメシア(=油注がれた者)としてのイエス・キリストを決して忘れる事はないでしょう。この方が罪という深い傷を持っている私たちをその油で覆い、癒しと救いをもたらして下さるからです。