ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

年越し派遣村の名誉村長履歴のある宇都宮健児氏の日弁連会長就任と聖書のイエス

 本日の新聞を読んでいて、日弁連の会長に弁護士としては良く知られた宇都宮健児氏が会長就任に決まった事に目が留まりました。
 宇都宮氏は2008年末の「年越し派遣村」の名誉村長でした。そして常に貧困や格差に苦しむ人々の側に立って、弁護を重ねて来た人でした。宇都宮氏の会長就任に拍手を送りたいと思います。氏はまた「反貧困ネットワーク」の代表も務めています。
 ちなみに年越し派遣村は、東京の日比谷公園に開設された貧困者たちの逃れの場です。当時の新聞を思い返し、写真に「炊き出し」の情景が載った事を覚えています。野外でボランティアたちがご飯を炊き出し、おかずや味噌などを作って、行列をなしていた職のない貧困者たちに配っていました。
 私自身も統計上は「立派な貧困者」であり、やはりその場で手伝いたいという思いがありましたが、何しろ日比谷まで頻繁に通う交通費が出ずに諦めた次第です。
 宇都宮氏は今後さらにこうした貧困や格差を「最大の人権問題」と捉え、最重点で取り組んで行かれるようです。
 また宇都宮氏は貸金業界の「グレーゾーン金利」を撤回させた事でも良く知られています。その為に私の周辺でも多重債務に陥った人々がだいぶ助かった話を聞いています。
 しかしそこには、そうした貧困に陥った人々の救済を掲げながら、逆に多額の報酬を要求する弁護士や行政書士司法書士たちがいる事も耳にしています。
 ですから宇都宮氏は、そうした庶民の立場で弁護せずただお金ばかり求めている弁護士たちが多く生み出されている現状にも不満を持ち、その背景を考えながら改革を進めて行かれるようです。
 翻って聖書の主イエス・キリストの場合はどうだったでしょうか。
 実はイエスこそ貧しい人々の為の最大の「炊き出し者」でした。
 「イエスは、舟から上がられると、多くの群衆をご覧になった。そして彼らが羊飼いのいない羊のようであるのを深くあわれみ、いろいろと教え始められた。そのうち、もう時刻もおそくなったので、弟子たちはイエスのところに来て言った。『ここはへんぴな所で、もう時刻もおそくなりました。みんなを解散させてください。そして、近くの部落や村に行って何か食べる物をめいめいで買うようにさせてください。』すると、彼らに答えて言われた。『あなたがたで、あの人たちに何か食べる物を上げなさい。』そこで弟子たちは言った。『私たちが出かけて行って、二百デナリものパンを買ってあの人たちに食べさせるように、ということでしょうか。』するとイエスは彼らに言われた。『パンはどれぐらいありますか。行って見て来なさい。」彼らは確かめて言った。「五つです。それと魚が二匹です。』イエスは、みなを、それぞれ組にして青草の上にすわらせるよう、弟子たちにお命じになった。そこで人々は、百人、五十人と固まって席に着いた。するとイエスは、五つのパンと二匹の魚を取り、天を見上げて祝福を求め、パンを裂き、人々に配るように弟子たちに与えられた。また、二匹の魚もみなに分けられた。人々はみな、食べて満腹した」(マルコ6:34〜42)。
 この記事はいわゆる「五千人の給食」として知られている箇所に当たります。この五千人というのは単に男の数だけでしたから、イエスの場に集まった人々は実際には数万人になったでしょう。それほど当時は食べるものにも困った貧困者が多かったのです。
 そこでイエスはこれらの人々全員が満足出来るような「炊き出し」を、お一人で行われました。ご自分の所有物は全然ありません。ですから炊き出しの物資は祈って、天から求められたのです。それが備えられたのは、まさに「奇跡」でした。
 イエスこそガリラヤ村の大名誉村長でした。
 そのイエスが今日の大勢の貧困者にも呼びかけておられます。そうした人々全ての必要を熟知した上で、こう宣言されました。
 「だから、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのもの(*日常の必要物)はすべて与えられます」(マタイ6:33)。
 信仰があれば、どんなに貧しくても日常必需品は不思議な形で備えられます。それが神であるイエスの約束です。