ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

野菜作りと連作障害

 かつて茨城に住んでいた頃、空き地がたくさんあって、雑草がはびこっていました。その中には白いきれいな花をつけるノイバラもあり、枝に一杯大きなトゲがあって、これがすごく痛いのです。縦横無尽に伸びて行くという感じで、さながら絡めた鉄条網のようでした。ですからそれは人の通過を妨げていました。
 またそのノイバラと競うようにヨシが地下茎を張って、最盛期には2メートル以上に伸び、その時の葉も鋭くて触るとよく血が出ました。
 そこで一大決心をし、その空き地を開墾する事にしました。それにはヨシの枯れる冬場が良いと思い、シャベルでがんがん叩きながら、絡んだ地下茎を壊し、根こそぎにしてゆきました。その作業をむきになってやった為、年々足の静脈瘤がひどくなり、遂に9年後の夏場に家事の差し障りが出たため、やむを得ず引っ越す結果になってしましました。
 でもそうしてヨシやノイバラを退治してから、空き地は容易に開墾出来るようになりました。そして聖書の言葉の実践だと言いながら、「種蒔き」をしました。ヨシは湖の浄化に一役買っていますから、その根が無くなっても、比較的土地は肥えた状態になっていて、1年目はよく野菜が出来ました。それが2年、3年と経ってゆくうち、あまりよく出来なくなりました。
 それが連作障害の為という事を実感したのです。朝日新聞の3月4日の夕刊には、終末農業と題して、練馬でそうした「体験塾」を開いている人にインタヴューがされていました。そこでその人は「連作障害」という事に触れていました。それは「土の中の栄養バランスが崩れたり、特定の微生物が増えたりすることが原因とされています」と言っていました。
 茨城では商売用に広大な土地を機械で耕しており、野菜類が即席に育つようにと、化学肥料を多く使っていました。これが連作によくない理由は知りませんでしたが、上記したような事が土の中で頻繁に生じているからでしょう。
 そこで連作障害が起きないと言われている石灰をたくさん撒いて、さらに有機肥料を追加しました。結果は豊富な野菜の収穫となりました。ネットを見ても連作障害対策として苦土石灰などの使用を勧めている事が分かります。それは土壌を賛成から中性または弱アルカリ性に保ち、野菜の生育を助けるからでしょう。ミニトマトは台風が来ると枝や茎がすぐ折れてしまうので、金ヒバの枝などに絡ませ、紐で結わえておきましたが、有機肥料だけで石灰を忘れていましたから、まさに連作障害で、ほとんど丸い実がまだ青いうちに枯れてしまいました。その時石灰の効用を実感しました。
 この石灰をたくさん使う事により、きゅうりなど連作に弱いものでも、毎年同じ場所によく出来ました。
 そうした事を考えながら、大麦や小麦の種を主食の為に蒔いていたイスラエルの地ではどうだったのだろうかと思いました。聖書には石灰がわりに頻繁に出て来ます。そしてアフリカ大地溝帯の北端に近い聖書地では、かつて激しい造山活動があったのでしょう。それにより石灰岩が多く露出しているようです。それが侵食を受け、広範に石灰として散らばっていたのではないかと想像しました。ですから農夫は経験的にそれが農作の為に良い事を知っていたのでしょう。おそらくは土地を耕す時、それも豊富にばら撒いたのではないでしょうか。それによって小麦大麦が良く出来たのでしょう。連作はたぶん可能でした。「飢饉」はその散布の怠りからというより、神の裁きの一つとして生じたと言って良いだろうと思います。
 とにかく農夫の真似事をした為に、聖書の理解がより深くなった事だけは確かです。