ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

飛行機事故でただ一人生き残った子どもとイスラエル

 2010年5月12日、リビアトリポリ国際空港で飛行機が墜落し、乗客乗員104人のうちただ一人8歳の男児が生き残りました。事故原因は究明されていませんが、この男児の生存はまさに奇跡と言って良いでしょう。
 そうした事故の事を聞くたびに思い出すのが、1985年8月、日航機123便が群馬県御巣鷹山の尾根に墜落し、520名の方が亡くなった大惨事です。
 たまたま病院に入院中の母親を見舞いに行き、帰りに病院の大きなテレビ画面でそれが放映されているのを見ました。その時まず一人の少女が救出される光景が目に飛び込んで来ましたが、散乱する機体の中でよく意識もしっかりしたまま生き残れたなと思いました。その後大人2人子ども1人の計4人だけが生き残り、520名が犠牲となったのでした。時速500キロで山に激突したにも関わらず生存者がいた事自体、やはり奇跡だったのでしょう。
 ほとんどの方々が亡くなられる中、少数の人だけが残るという事例は聖書にもあります。
 特にアダムの家系にあるイスラエルの子孫たちの場合です。紀元前およそ2400年頃ノアの洪水が起こりました。それによってアダムの子孫たちは全滅したわけですが、原因はそれ以後も一貫している彼らの「罪」の為です。そして箱舟に乗っていたノアの8人の家族だけが残ったのです。
 その後川向こうから来た民という意味のある言葉ヘブル人の父祖アブラハムから、子孫がどんどん増加して行きます。その途中で族長ヤコブイスラエルという名に変えられます。そしてその家系に有名なダビデやソロモンが輩出し、強力な国家が形成されますが、ソロモンの後王国が分裂し、そのうち北イスラエル王国アッシリアにより滅ぼされ、南ユダ王国はバビロンによって滅ぼされます。いわゆるバビロン捕囚ですが、その間イスラエルエズラ5:1に出て来るイェフッドという名称になります。これがユダヤ人の事です。そして旧約聖書は一端閉じます。しかしその中に主は必ず「残りの者」を残しておられました。なぜならその家系から救い主イエス・キリストが現れる事になるからです。それは旧約後およそ400年経過しての事でした。
聖書には「残りの者」という言葉が幾つかありますが、一番多用されているのが、旧約のヘブル語シャーアルという動詞の名詞形であるシェエリットです。新約のギリシャ語は旧約のイザヤ書の訳から出たカタレマがふさわしいでしょう。代表的な両者の聖句を挙げておきます。
 「エルサレムから、残りの者が出て来、シオンの山から、のがれた者が出て来るからである。万軍の主の熱心がこれをする」(列王第二19:31)
 「また、イスラエルについては、イザヤがこう叫んでいます。『たといイスラエルの子どもたちの数は、海べの砂のようであっても、救われるのは、残された者である』」(ローマ9:27)。
 こうしてキリストから2千年経た現在、イスラエルディアスポラ=離散の状態から集結し、国家として復興しました。しかし彼らのほとんどがユダヤ教信徒か未信徒です。キリストを信じているユダヤ人は極めて少数です。しかしキリストの弟子たちの時代から救われて残る者は、ユダヤ人以外、いわゆる異邦人にも及んでいます。
 このイスラエルの国は預言によりますと、いつか滅亡の危機に直面します。しかしそこで主イエス・キリストが再び介入され、その王国が樹立されて、千年経た後新しい天、新しい地が出現し、選ばれた残りの民イスラエルと異邦人の民が世々限りなく生き残る事になります。
 私たちはこの救い主を信じて、永遠のいのちに至る「残りの者」となるべきではありませんか?