ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

日本海庄や社員の過労死と地裁判決結果を考える

 東証第一部経営会社「大庄」が展開している飲食店の一つが、「日本海庄や」であるとは知りませんでした。
 その男性会社員が過労死した事件で、5月25日京都地裁はそれを正式に認め、社長の平辰氏や役員らに損害賠償を命じました。
 報じられた内容によりますと、この死亡した社員は4ヶ月間時間外労働が月100時間を越えていたそうです。しかもその時間外労働が月80時間を切ると、給与を減額するという給与体系の下、体力の極限まで働き、急性心不全を起こしたようです。
 私はこうした報道を知るにつけ、人間を人間として扱わない平辰社長らに対してものすごい怒りを感じます。
 しかしこれは東証一部という「名門」レベルの一会社に限った事ではありません。例えばM乳業といった有名な会社の下請けに就職活動で行った事がありますが、説明を聞いていて、寸分の余裕も与えず、貸与の車を自損事故で壊したら損害賠償をとるというくだりで、もうこの会社では働けないと思い、早速引き下がった事があります。創業者がクリスチャンのM製パン会社などは、正社員を少しにして、大量のアルバイト、パートなどでやり繰りしているようです。社会保障の対象外の期間労働者としてでしょう。私はこの会社は正社員がほとんどだと思っていました。会社生き残りの為にやむを得ない雇用体系なのでしょうが、創業者が聞いたらやはり怒り出すでしょう。
 モラルハザッドという言葉があります。ネットで見たその意味は「危険回避のための手段や仕組みを整備することにより、かえって人々の注意が散漫になり、危険や事故の発生確率が高まって規律が失われることを指す」とありました。
 とすると、日本海庄やの社長や役員は、最初から危険回避のための手段や仕組みを整備せず、社員の過労死を招いたという事で、全く倫理観を欠如させていたと言われても仕方がないでしょう。
 そのように今の競争と格差の社会では、パート、アルバイト、派遣、正社員のいずれを問わず、人間の家畜化が進んでいるようです。誰でも代替可能、低賃金で酷使し、過労死や欝、自殺といった事が日常茶飯事となっています。
 現代ではこうした社長クラスの人々は、野間宏の『真空地帯』、或いは小林多喜二の『蟹工船』などの過酷な時代にはまだ生まれていなかったでしょう。しかし彼らとても平社員の頃、こうした小説で描写されているような厳しい仕打ちを受けて来た経験があるのでしょう。だから偉くなった頃仕返しをと考えていたのかもしれません。
 こうしたモラルも何もない金持ちに対して、主イエス・キリストの兄弟ヤコブは、次のように記しています(以前にもこのブログで触れた事のある箇所です)。
 「見なさい。あなたがたの畑の刈り入れをした労働者への未払い賃金が、叫び声をあげています。そして、取り入れをした人たちの叫び声は、万軍の主の耳に届いています。あなたがたは、地上でぜいたくに暮らし、快楽にふけり、殺される日にあたって自分の心を太らせました。あなたがたは、正しい人を罪に定めて、殺しました。彼はあなたがたに抵抗しません」(ヤコブ5:4−6)。
 大庄の平辰社長らはこういう事をして、未払い賃金を恐れ、抵抗もせず懸命に働いた吹上さんを殺したのです。
 地裁は損害賠償を認めましたが、おそらく社長らは上告するでしょう。もしかしたら最高裁で無罪になるかも知れません。でも彼らが主イエスを信じる事なく死んだ後は、主が厳しく裁かれます。聖書によれば彼らは永劫の火の中で苦しむ事になるはずです。
 高校などのクラス会有志会でよく幹事役を務める事がありますが、日本海庄やは勿論ボイコットです。でも社長を含めた役員が真に悔い改め、その罪を負われた救い主イエス・キリストを信じれば、話は別ですが。