アフガンに眠る巨大鉱脈と渦巻く様々な欲望
上記の題の一部は朝日新聞6月15日号のものです。この記事の元はニューヨーク・タイムズ紙なので、早速そのサイトを開いてみました。
同紙によると、アフガニスタンには各地の地下におよそ日本円にして92兆円にも及ぶ鉱物資源が埋蔵されています。
それらの中には鉄、銅、コバルト、金、リチウムなどが含まれていますが、とりわけ現在バッテリーなどでよく使われるリチウムが豊富で、「リチウムのサウジアラビア」になる可能性があるそうです。「ここには驚くべき可能性がある」と米国中央司令部司令官のペトラユース氏は言っています。
ですから米国は当然にもこの国への軍事的・経済的援助を行っている関係上、こうした貴重な大量の資源に目をつけています。
しかしこのアフガンでは現政府のカルザイ大統領の中央政府と、反政府武装勢力であるタリバーンが戦いをしています。タリバーンは平和をもたらすどころか、この新発見の鉱物資産により、国の支配権を取り戻すべく激しい攻勢をいっそう強めて行くだろうという予測がされています。
さらに中国も既に銅の採掘権を得ていて、こうした他の資源獲得にも乗り出しそうな空気です。
アフガンは環境保全といった事に対するノウハウがないので、実際に開発が始まると国全体が汚染に曝される可能性も出て来ます。
こうして見ますと、アフガンを巡っては、様々な貪欲、争い、欺き、羨望などが渦巻き、さながら聖書の「罪」のるつぼとなりそうです。
創世2においては、ハビラという地方(現在のアラビア地方ではないかと言われています)を流れるピション川の近くに、金やベドラフ(芳香性のある樹液を産するゴムの木?)、ショハム(*不明ですが、おそらくシマメノウ)などの鉱物資源や貴重な木があった事が分かります。
そこからあまり遠くないところに、エデンの園があったと思われます。
しかしアダムとエバが罪を犯してから、そうした地方でも人々の罪がはびこるようになりました。
「主は、地上に人の悪が増大し、その心に計ることがみな、いつも悪いことだけに傾くのをご覧になった」(創世6:5)。
その結果当時の被造物を全て滅ぼし尽くすノアの洪水が生じて、その激変によりハビラの地も埋まり、当時の地上は原形を留めず、激しい火山活動も起こったと推測されています。
この火山活動は地下からの貴重な鉱物を上に運び、上記アフガンのように豊富な鉱物資源が埋蔵されるようになったのでしょう。これからも長く続くであろう戦争を、天の主なる神はどう見ておられるでしょうか。