ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

病気の治療費の高さー医療格差で貧困者はどうなる

 朝日新聞の医療コラムでは「変わる大腸がん治療」と題して、新薬を紹介しています。
 私は34年前マロリー・ワイス氏病(=食道裂傷)で治療を手遅れにし、胃を全摘して出血箇所である食道を若干切除しています。空腸と食道を繋ぎ、腸を引っ張り上げた結果(ルー・ワイ術式)として腸閉塞も起こし、さらに迷走神経切断?により胆嚢が収縮せず、そこに赤血球が壊れて出来るビリルビンが溜まり(ビリルビン結石)、後にそれも切除しました。さらに腸内細菌の様相の劇的変化から大腸の上行結腸途中にポリープが多発し、やはり閉塞した為に回盲部から横行結腸まで切除しています。その為現在では食後の急激な高血糖や、ビタミンB12欠乏による巨赤芽球貧血、鉄吸収不良による鉄欠乏性貧血も起こしています。
 しかし幸いにも現在は脂肪の多いものを除き、何でも食べられますし、病院での処方も朝1回の糖尿病薬だけで済んでいます。
 これから何か起こるとすれば、残っている小腸や大腸での疾患だと予想しています。
 今回の朝日の記事では、最近増えている大腸がんで切除した人、しなかった人を対象にした新しい抗がん剤の事を紹介していました。
 「アービタックス」「ベクティビックス」「アバスチン」などといった薬で、かなりの効果があるそうですが、全然効かない人の場合もあります。
 問題はこれらの薬が保険適用となっても非常に高価な為、高額療養費制度で戻って来るとしても、一時的に負担する医療費が相当高くなる事です。
 一例としてFOLFIRT療法というものに、このアービタックスを付加すると、月あたり約91万円(3割負担で27万円)かかるそうです。それが高額療養費制度では、一般所得世帯で、27万−19万=8万円になります。
 癌研有明病院の医者は、「高額だから使わないというのは間違いで、新しい薬を使うことで医療も進歩する…市場原理も働き、将来的には価格も下がる可能性が高い」と言っています。しかしそうでしょうか。現在所得格差が厳しく、貧困者が続出している中、8万円という負担がいかに大きいかという事をわかっていての発言でしょうか。
 私はこれからも貧困層は増大し、明確な医療格差が続き、貧困者はそうした治療を諦めなければならない事態が多く生じると見ています。新自由主義経済体制下では、ヒンボウ人で役立たずな者は早く死ね!というのが、一握りの金持ちの本音ではないでしょうか。
 実は聖書でも、多くの医者からひどい目にあわされ、病状が悪化し、無一文に追い込まれた女性の例があります。
 「この女は多くの医者からひどいめに会わされて、自分の持ち物をみな使い果たしてしまったが、何のかいもなく、かえって悪くなる一方であった」(マルコ5:26)。
 彼女はもはや医者にかかるお金がありません。座して死ぬばかりです。しかし彼女は救い主イエス・キリストに一縷の望みを抱いていました。キリストだけが全能の医者だからでした。結果的に彼女は救われました。こうした奇跡は現在でも起こるかどうか分かりません。ただ私の場合主の恵みにより生かされているという事だけは証出来ます。今後新たな腸の病が生じ、医者にかかる事が出来なくても、「もはや死もなく、悲しみ、叫び、苦しみもない」(黙示21:4)天国に、然るべき時召される事でしょう。