ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

類人猿とは異なる人間の噛む力

 Proceedings of the Royal Society B 誌2010年6月16日号で、3D画像を用いた興味深い実験が紹介されました。極めて長い論文ですが、サイエンス・デイリー誌(英文)が要約しています。
http://www.sciencedaily.com/releases/2010/06/100622095116.htm
 それによりますと、これまで私たちの「祖先」や類人猿の「仲間」たちは、頑丈な顎と恐ろしいほど強い歯を持っていて、強力な噛む力となると、人間は弱い者という事が示唆されていました。
 ところが実際3D画像による解析では、結果は全く違っていました。人間は堅い木の実やそれよりは堅くない肉類を加工する為の道具を必ずしも必要とせず、むしろ塊茎や葉っぱといった大変堅いものを食べる力は失ったようだという事です。
 人間は軽く造られた頭蓋骨の為に、チンパンジー・ゴリラ・オランウータンや私たちの祖先と見られているアウストラロピテクス・アフリカヌス、パラントロプス・ボイセイなどと比べると、遥かに無駄のない噛む力が備わっていた事になります。比較的弱い顎の筋肉を用いて、比較的高度な噛む力を獲得しているのです。その頭蓋骨にかかる力の総体は極めて少ないので、頭蓋骨は頑丈でなければならないという事が無くなりました。
 また他の「種」のものと共通する歯の分厚いほうろう質(エナメル)も、セメント質の大きな歯根と相俟って、高い負担のかかる食物も噛みながら摂取出来るという事です。
 そうした事はコンピューターによるX線体軸断層撮影技術で得られたデジタル画像が駆使された分かった事です。負荷をかけた時、どこにストレスが生じるかが分かります。
 それにより人間の比較的頑丈でない頭蓋骨は、比較的弱い噛む力と以前より軟らかい食べ物及び、道具を使用しての食べ物の加工への切り替えという行動の変化を伴うようになった、という「進化論」とは真っ向から対立します。比較的大きな脳の為に、顎の筋肉が減ったという示唆とも矛盾します。
 垂直に噛み下す時、顎の裏において噛む力は、類人猿(上記化石「人類」を含む)と比較すると、およそ50パーセント近く効率的な事も分かりました。噛む時間の短さも然りです。類人猿などでは咀嚼に長い時間がかかります。逆に人間は「葉っぱ」や「竹」などを噛む力は減少し、しかも長い時間噛んでいなければなりません。

図の下の右が人間です。顎とその筋肉にかかるストレスが薄い青や白の色で示されていますが、明らかに他の類人猿と異なっています。
 これらも創世1:25「神は、その種類にしたがって野の獣、その種類にしたがって家畜、その種類にしたがって地のすべてのはうものを造られた。神は見て、それをよしとされた」という事を傍証しています。人間は類人猿などから進化して来たのではありません。