ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

報酬1億円以上の会社役員名開示と貧困問題

 7月1日の朝日新聞では、国内上場企業役員で、1億円以上の報酬のあった経営者の名前と報酬額の個別開示という規定が適用された事を受けて、早速上位20名までの経営者の名と報酬額が示されました。これは紙面の都合で、実際には1億円以上の報酬ある役員は、実に278人にもなっています。
 ちなみにこの278人の平均報酬額は1億6625万円、上場企業の役員平均2500万円の6倍を越えています。そしてトップは日産自動車カルロス・ゴーン社長の8億9100万円でした。
 一方この時期は3月決算企業の株主総会がピークだそうで(30日付け記事)、こうした高額の報酬を受け取る役員らに対し、株主の配当はむしろ減らされる形になっています。大企業の業績そのものは好転しているというのに、株主への還元、従業員への賃上げが大いになおざりにされています。以前にこのブログで取り上げたトリクルダウン(=経済利益が下にしたたり落ちる事)が、見事なほど成就していません。株主の、そしてモノ言えぬ労働者の不満怒りが溜まっています。
 それでも大企業の社員なら中流の上を行っていると言われていますが、そうでない一般企業の従業員たちはますます賃金が下がり、貧困化が進んでいます。
 先日北千住に夕方寄る機会がありました。駅前ではホームレス支援のスピーカーで訴えている人がいて、周りを少数の支援者が取り囲んでいました。思わず40年前の闘争時代を思い出しました。しかしその一方でこの昔からの下町は、大勢の底抜けに明るい若者たちでいっぱいでした。この対照的な光景。自らも失業中のこの私は、極めて複雑な思いに駆られました。
 ここにはリッチな若者と、少数のおじさんに近い貧困者がいて、両者の間には意思の疎通は絶望的な感じでした。こうした威勢の良い若者だって、将来どうなるか分からないのに。
 でももしかしたら、ここに集まっている若者たちの多数が、上記のような役員たちの子弟なのでしょうか。
 「声」の欄では、早速文京区の会社員がこうした高額な報酬をもらっている企業の商品やサービスを買わないという運動を提唱していましたし、高額所得者への累進税率の早急の引き上げを要求していました。
 多くの収奪されている貧困な労働者たちは、うめきながら過酷な労働を強いられています。
 けれども私たちキリスト教信徒は、終わりの日に主なる神が正しい裁きをし、こうした不公平を是正し、皆が心からその神を賛美出来る日を、耐え忍びながら待ち望んでいます。以下も以前に引用した事のある聖書箇所です。
 「 聞きなさい。金持ちたち。あなたがたの上に迫って来る悲惨を思って泣き叫びなさい。あなたがたの富は腐っており、あなたがたの着物は虫に食われており、あなたがたの金銀にはさびが来て、そのさびが、あなたがたを責める証言となり、あなたがたの肉を火のように食い尽くします。あなたがたは、終わりの日に財宝をたくわえました。見なさい。あなたがたの畑の刈り入れをした労働者への未払い賃金が、叫び声をあげています。そして、取り入れをした人たちの叫び声は、万軍の主の耳に届いています。あなたがたは、地上でぜいたくに暮らし、快楽にふけり、殺される日にあたって自分の心を太らせました。あなたがたは、正しい人を罪に定めて、殺しました。彼はあなたがたに抵抗しません」(ヤコブ5:1−6)。
 そう、過労死した信徒は甦って永遠に平安な世界に入っています。一方強欲で不信仰だった金持ちは、死んで永遠の苦しみの場に行きます。