ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

石炭・石油以前の防腐剤としての木材とノアの洪水

 私たちは日常的に石炭起源のコールタール、石油起源のアスファルトを良く見かけます。それらは防水や防腐剤としても利用されています。
 コールタールを蒸留して得られるのが、コールタールピッチという塗料です。アスファルトを利用したのが、アスファルトピッチです。それらは現在私たちの家の浴槽の防水など、身近なところで盛んに利用されています。
 聖書を見る限り、それらのもとになる石炭や石油はノアの洪水以後の産物です。大激変により生成されたわけですが、最近は石油について有機起源説と共に無機起源説も出ています。有機起源説では、ノアの洪水で絶滅した大量の動植物の遺骸が元になりますが、もし地球のマントルや地殻の下部で無機的反応により炭化水素が形成され、そこから石油が生まれるとすると、その埋蔵量は無尽蔵という事になります。しかしそれもノアの洪水以後のプレート・テクトニクスが原因になるでしょう。
 それでは船の建造で防水加工をする場合、石炭・石油以前、つまりノアの洪水以前は何が使われていたのでしょうか。
 ノアは神から命じられて「箱舟」を作りましたが、その仕様について神はこう言われました。
 「あなたは自分のために、ゴフェルの木の箱舟を造りなさい。箱舟に部屋を作り、内と外とを木のやにで塗りなさい」(創世6:14)。
 ここで「木のやに」と正しく訳されているヘブル語コーフェルは、英語では「ピッチ」と訳されています。
 創造論のCMIというサイトでは、タス・ウオーカー博士がこの英語の「ピッチ」について、詳しく述べています。
http://creation.com/the-pitch-for-noahs-ark
 それによりますと、石炭や石油の蒸留によるピッチが作られる前には、人々は何を利用していたのかという事が語られています。
 マツ科の針葉樹であるパインから出るレジン(いわゆる松やに)が盛んに利用されていました。パインの木の表面に刃物でV字型または溝型の傷をつけると、自然に染み出して来ます。昔私が幼い頃家に松があって、その木に登るとよくそれに触れた事を思い出します。松は高級なので、そのやにを手にとって調べて見る機会は、今はあまりないのではないでしょうか。
 そしてこのレジンが採取されなくなると、その木を倒し土や灰をかけ、ゆっくり時間をかけて焼きますと(日本では釜にぎっしり入れて蒸し焼きにするのだそうです)、「木炭」が出来ます。
 この木炭を粉末にして沸騰しているパインレジンに加えると、ピッチが出来るそうです。
 ノアは箱舟を作る為に、多くの木を切り倒しましたが、その中にはパインの木もあったのでしょう。と言うより、神がそのパインの木をあらかじめノアの為に備えられたのでしょう。創世22:14にヘブル語で「アドナイ・イルエ」とありますが、その訳が「主が備えてくださる」です。ちなみに上記聖書箇所の「ゴフェルの木」については、その実体は不明です。
 私たちが正しい事をしようと思っても、何か足りないとなると、必ず主が備えて下さる、これが信仰というものです。
 石油以前のヨーロッパ人がピッチをそうした方法で作り出したのであれば、まして「神とともに歩んだ」ノアの事ですから、神がそのピッチ製造の為の知恵を授けて下さったと考えるのは当然の事です。
 こうしてノアは得られたピッチを用いて防錆・防水の為、箱舟の内外に丁寧に塗りつけた事でしょう。息子のセム、ハム、ヤペテも手伝ったかも知れません。