ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ネアンデルタール人私たちの兄弟

 サイエンティッフィック・アメリカン誌8月号からのダイジェスト電子版では、マイケル・シェルメール氏が「ネアンデルタール人私たちの兄弟」という題で小論文を書いています。
 まずシェルメール氏は有名な進化論的生物学者であるエルンスト・マイヤーによる「種」の一般的定義、「同地域に分布する生物集団が自然条件下で交配し、子孫を残すならば、それは同一の種とみなす」(ウイキペディアより)を出発点に論を進めています。
 そして最近の遺伝学的分析では、ヨーロッパのネアンデルタール人と、中国やパプア・ニューギニアにまで広がった現代の人間集団を比較した時、1〜4パーセントに及ぶゲノム(=生物の持つ一揃いの遺伝情報)がネアンデルタール人に由来しているので、それは原初のアフリカの種からの兄弟関係にある亜種であるという事が明確にされました。
 ですからヨーロッパで有名なネアンデルタール人は、これまで私たち現代人ホモ・サピエンスとは区別されていましたが、今やホモ・サピエンス・ネアンデルターレンシスホモ・サピエンスの亜種)という学名がつけられました。
 ネアンデルタール人と現代人の間の遺伝子浮動(難しい言葉ですが、ネットから拾った簡単な表現では、「…ある集団があって、ある遺伝子頻度があったとします。理想的には、有利でも不利でもない遺伝子ならば、遺伝子頻度は何世代たっても変わらないはずです。しかし、自然界のことですから、たまたまある遺伝子タイプの個体が災害でより多く死んだとか、たまたまパートナーに巡り会えなくて子供を残さなかったとか、偶然によって遺伝子頻度は浮動します。これが遺伝子浮動」)は、現在のヨーロッパ、アジア、パプア・ニューギニアなどの人々の相違が出て来る前に生じた可能性が高く、解剖学的見地からしても同類な者たちは、遺伝的見地からも兄弟であるという事になります。
 そしてネアンデルタール人は絶滅したわけではなく、現代人の兄姉と交配して、そうした人々が今日に至るまで生きて来た事になります。ただそうした事が起きた年代は8万年〜5万年といった古過ぎるものとなっています(一部のネアンデルタール人は3万年前絶滅していた事になっています)。
 そこで創造論研究「AiG」(答えは創世記にの略語)7月24日のサイト「注目すべきニュース」の2は、シェルメール氏の論文を取り上げて論評がされています。
 そこには進化論者たちは創造論者たちと同様、ネアンデルタール人が完全な人間、私たちと同じ種であると思っている、という副題がついています。
 しかし大切なのは、創造論者にとってはそうした事が生じた年代はたかだか数千年前の事であり、アフリカのイヴを共通の祖先としてはおらず、聖書によればネアンデルタール人はノアを通してのアダムとエバの子孫であるという事です。
 この短い論評は、いつか進化論者たちも(我々と)同じ結論になるだろうという言葉で閉じています(http://www.answersingenesis.org/articles/2010/07/24/news-to-note-07242010)。
 *ただし創造論者は、人種とか種とか亜種という言葉は使いません。ただ「人」という言葉だけです。
 サイエンス誌で取り上げられた論文は、いずれもう少し詳しく述べるつもりです。