ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

東京電力配電部の努力による停電時間の縮小

 朝日8月16日の夕刊に、東京電力配電部機材技術グループの長である大貫幸一さんの事が載っていました。
 大貫さんがこれまでの4年間に改善した配電設備は、実に308万基に上るという事で、月曜の凄腕つとめにんのコラムで紹介されるようになったのです。
 家庭やオフィスに電気を送り届ける配電設備には、電線やケーブル、変圧器など多様な装置群がありますが、それらをいかに故障なく、効果的に長く稼動させるか、しかもそれだけでなく、故障の時のロスの少ない速やかな修理や交換をいかに実現させるか、それらを手がけるのが大貫さんらに与えられた使命です。
 例えば火山地帯や積雪地帯では対応の仕方が異なって来ますが、大貫さんは変圧器やケーブルがどのように劣化するのか、全て頭に入っており、極めて迅速に事故現場で復旧に当たり、人々に安心を送り届けています。
 そうした大貫さんの努力の原点には、幼い頃の停電の記憶があります。なが〜い停電時間、暗やみの続く中、ろうそくの灯火を頼りに、家族で夕食を囲み、不安な時を過ごした事が、東電入社と配電部への希望となり、夢は実現しました。それからは最前線で経験を積み重ねて来ました。そのような情熱的な大貫さんは、後輩たちを育てる事にも余念がありません。貴重な人材です。
 そういう経験は戦後生まれの私も何度か経験しましたが、1966年度で年間の停電時間は701分もあったそうです。それが70年代で激減し、2008年では僅か10分になったそうです。東京電力で言えば、2005〜2009年までの5年間で、一軒あたりの停電時間は何と2〜4分という状況だそうです。
 冬場では昼間はとにかく夜間の停電は電気製品で寒さを凌いでいるので、つらいものがありますが、迅速な復旧は本当に感謝な事です。
 自分の幼い時の停電経験とろうそくの事を思い返していた時、2日後の夕刊に高島野十郎という画家の「蝋燭」という作品が載りました。完全に正確な絵ではなく、不思議さを感じさせますが、その「蝋燭」が昔は家庭の常備品だったのです。まして灯火管制の敷かれた戦前では、この灯火が家庭で新聞を読んだり、本を調べたりするのに欠かせませんでした。私の母からその事を聞いています。それが外に漏れると、B29などの爆撃機の目標にされました。
 この停電時、暗黒の中の灯火の貴重さは、聖書でも登場します。
 「やみの中を歩んでいた民は、大きな光を見た。死の陰の地に住んでいた者たちの上に光が照った」(イザヤ9:2)。
 この暗やみを照らす光、ともしびこそ来るべき主イエス・キリストの預言でした。
 「主よ。あなたは私のともしび。主は、私のやみを照らされます」(サムエル第二22:29)。
 そして新約の時代になり、バプテストのヨハネが来るべき方を福音を宣べ伝えていた時、「彼は燃えて輝くともしび」でしたが、それが尽きる直前に主イエス・キリストが地上に来られました。
 その福音を信じた人は、もう暗やみの中を歩く事がありません。大貫さんの早業の如く、瞬時にして主イエスがともしびとして私たちを導いて下さいます。