ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ワシントンの連邦地裁が下した胚性幹細胞(ES細胞)研究推進計画の差し止め仮処分と、研究者たちからの相当な反発

 8月23日、米国ワシントンの連邦地裁は、ブッシュ大統領時代の胚性幹細胞(ES細胞)研究予算の削減実施に代わってオバマ大統領が再び認めた研究予算の差し止め仮処分を決めました。ロイス・ランバース裁判官は1996年議会で成立したディッキー修正条項というものを基に決定しました。その法は胚を破壊する研究、破壊を伴う研究に対して連邦の助成を禁止するというものでした。
 胚性幹細胞(embryonic stem cells=ES細胞)というのは、それに関するサイトでの説明がやや難しく、朝日のキーワード解説から採用させて頂きました。それによりますと、胚性幹細胞は「受精卵が分裂し、100個ほどの細胞からなる胚盤胞(はいばんほう)といわれる段階になったところで、胎児の体になっていく内部細胞塊といわれる部分を取り出し、培養することによってできる。無限に増殖し、あらゆる組織や細胞になり得る」とあります。
 その胚盤胞ですが、受精した卵子がどんどん分割して、16分割の状態になった後しばらくしての時期に出来たもので、およそ5〜6日目に相当するそうです。この時期の内部細胞塊はからだの全ての細胞に分化する能力がある為、研究者たちはそれを取り出して培養しました。胚性幹細胞の誕生です。

ネットの矢野産婦人科の画像を拝借しました。
 ロイス・ランバースの裁決は、その直後から相当な批判を伴うニュースとなって世界を駆け巡り、胚性幹細胞研究を続けていた研究者たちの猛烈な反発を招いているばかりでなく、ニューヨークタイムズといった名だたる新聞の電子版にも連日といってもよい程、その事が取り上げられています。勿論ネイチャー誌電子版その他の科学系サイトでも一斉に載せていて、全てを読むのは骨が折れる程です。
 反論の根拠はだいたいその研究によって、アルツハイマー病、パーキンソン氏病、糖尿病など重篤な病気の治療に応用出来るので、予算削減でそうした治療や研究が出来なくなってしまうというものです。日本の軽率なブロガーたちも、それこそ罪深い事じゃないかなどと述べています。
 こうした批判の的はだいたい「キリスト教右派」に向けられています。ブッシュがその典型です。しかし右派だろうが左派だろうが、人間が正当に判断出来ないような事柄では、聖書が基準です。神という全知全能の方が誤りのないよう、筆記者たちに指示して書かせられたものだからです。
 その1例を挙げておきます。
 「それはあなたが私の内臓を造り、母の胎のうちで私を組み立てられたからです…あなたの目は胎児の私を見られ、あなたの書物にすべてが、書きしるされました。私のために作られた日々が、しかも、その一日もないうちに(詩139:13,16)。
 およそ5〜6日のES細胞培養の為の取り出しどころか、その1日も経過しない受精段階から、神は人間としての「私」を作り、組み立てられたのです。
 ですから卵子の16分割期以後速やかにES細胞培養の為、胚盤胞の内部細胞塊から卵子を壊して取り出すのは、まさに殺人行為です。
 研究者たちは難病の大人を救う為という美名を使いますが、では人間としての胎児はどうなのですか。神にとっては胎児であろうと、大人であろうと、御目には両者のいのちは尊いのです。一方を殺し、もう一方を救うという人間行動はどう正当化出来るでしょうか!
 これを機に成体幹細胞や京大山中教授の人工多能性幹細胞研究に力点を移すべきではないですか?