ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

米軍から提供される研究資金に飛びつく研究者たちへ

 朝日新聞9月8日の一面記事に、「米軍の研究助成増加」という題の記事が載り、三面にその事が幅広く伝えられています。
これはかなり重要な問題だと思いますが、こうした米軍からの日本の大学や研究所に対する研究資金援助に対する朝日新聞の立場が一向に見えて来ません。一般に朝日は左寄りとの観方をしている読者は多いと思いますが、この記事には憲法9条や軍事・平和、紐付き援助といった視点からの踏み込んだ発言が見られません。一体どうした事でしょうか。
 1969〜70年代初期、大学闘争が盛んだった頃は、「産学協同」といった問題まで突っ込んだ議論がなされ、当時の朝日ジャーナルでも盛んに取り上げられていたように記憶しています。それは現在当たり前の事になってしまいましたが、今度は米軍という世界最強のハイテク戦争機関からの資金援助です。
 少なくも戦争放棄の平和国家を標榜する日本の代表的新聞として、こうした資金を受けて研究しようとする人たちへの批判的な言説があって然るべきであると考えますが。
 この記事に載った千葉大の野波健蔵副学長、拓殖大学の佐藤丙午教授、東北学院大学の十合晋一名誉教授らは、第二次世界大戦の悲惨な経験を持っていないと思われます。彼らは長い目で見て、自分たちの紐付き研究資金が米軍の戦争武器開発に資するというような事を考えた事がないのでしょうか。十合名誉教授などは戦前の人と思われますが、兵役逃れの為に理科系に行って研究を続けて生き残り、かたや貧しい一介の庶民は戦争に駆り出され、悲惨な死を遂げた、というような皮相な見方をしてしまいます。
 今の学生たちはデモ経験もないおとなしい従順な若者たちばかりで、関与した教授らは米軍からの資金でも追求される事はないと高を括っているのではないですか。野波教授は朝日の取材を受けて、「スポンサーは軍。私の良心があるので悩んだ」と語っていますが、よく記事を見ますと、2年前にも米国防省の資金援助を得て研究しています。結局「それは、うそつきどもの偽善(=米軍資金提供者たち)によるものです。彼らは良心が麻痺しており」(テモテ第一4:2)とあるように、良心が麻痺してしまっているではないですか!「彼はパウロから金をもらいたい下心があったので、幾度もパウロを呼び出して話し合った」(使徒24:26)。
 今時の研究者たちはお金が欲しいばかりに、資金がどこから出ようと関心がないようです。金、金、金の世の中になってしまい、科学の研究とは何かといった根源的な突き詰めをせず、自分さえ研究出来且つ偉くなれば良いという風潮にどっぷり浸っているような気がします。
 米空軍の事務所長は「支援対象は直接軍事応用につながらないものに限っている」と言っていますが、そんな甘言の誘惑に誘われないで、神のみこころに従って願い求め、「正しい良心」(テモテ第一1:5)を持って研究を続けて下さい!