ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ハンガリーで生じた赤い汚泥流

 10月4日ハンガリー西部のデベチェルという所にあるボーキサイト精錬工場において、その過程で出た廃棄物を溜める貯水池が決壊し、汚泥流が近くの3つの村に流れ込みました。その面積は800〜1000ヘクタール(1ヘクタールは1万平方メートル)ほどにもなり、広大な地域に被害をもたらしました。
 それだけのニュースですと、うっかり見逃す事がありますが、今回それが特異だったのは赤い汚泥流だった事です。ネットで見て最初何だこれは?と思いました。赤い血が流れたように見えたからです。下記は朝日コムからの画像を借用。

 ネットで調べて見ますと、実際それはボーキサイト酸化アルミニウムに精製する際に出た廃棄物で、赤い汚泥の主成分こそ酸化鉄(三酸化鉄)だからだそうです。赤血球に含まれるヘモグロビンという蛋白質にも、血色素ヘム(鉄原子とポルフィリンから成る錯体)がある為赤いので、それを連想したわけです。共通しているのが鉄です。血を舐めると鉄分を感じるでしょ。
 そしてその汚泥流は7日に「美しく青きドナウ」で知られるドナウ川まで流れ込みました。ヨーロッパで2番目に長いドナウ川国際河川で、極めて重要なのですが、どうやら大きな汚染被害を及ぼす事なく鎮静したようです。これが大規模な貯水池の決壊だったら、上記ヨハン・シュトラウスの有名な曲は、「醜く赤いドナウ」と変えなければならなかったでしょう!?
 川が血のようになったという事では、聖書においても神による奇跡のみわざが出て来ます。
 「主はまたモーセに仰せられた。『あなたはアロンに言え。あなたの杖を取り、手をエジプトの水の上、その川、流れ、池、その他すべて水の集まっている所の上に差し伸ばしなさい。そうすれば、それは血となる。また、エジプト全土にわたって、木の器や石の器にも、血があるようになる。』モーセとアロンは主が命じられたとおりに行なった。彼はパロとその家臣の目の前で杖を上げ、ナイルの水を打った。すると、ナイルの水はことごとく血に変わった。ナイルの魚は死に、ナイルは臭くなり、エジプト人はナイルの水を飲むことができなくなった。エジプト全土にわたって血があった」(出エジプト7:19〜21)。
 これは民イスラエルをエジプトから出させない王パロに対する主なる神からの懲らしめで、ナイル川は主の奇跡でことごとく血に変わりました。その為にナイル川に生息する魚は一時的に全滅し、悪臭が漂い、大事な飲料水がそこから得られなくなりました。
 しかしパロは心をかたくなにし、イスラエルの民をエジプトから出させませんでした。
 数々の奇跡の後、イスラエルの民は出エジプトを敢行しました。そのきっかけになったのが、ほふられた傷のない子羊の血です。即ちその血を家の門柱とかもいに塗ったイスラエルの民の家は、主が過ぎ越し、そうでなかったエジプトの家の初子や家畜の初子はことごとく打たれて死ぬ事になりました。その為パロはこらえきれずに、イスラエルの民全員に出国のビザを出したというわけです。
 この過ぎ越しの子羊こそ救い主イエス・キリストを象徴するものでした。「私たちの過越の小羊キリストが、すでにほふられたからです」(コリント第一5:7)。十字架でほふられた救い主イエス・キリストを仰ぎ見て、信じる人は誰でも救われます。