ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

アウン・サン・スー・チーさんの自宅軟禁解除と聖書のエレミヤ

 11月13日ミャンマーの軍事政権は、2003年以来自宅軟禁されていたビルマ民主化運動リーダーで、ノーベル平和賞を受賞したアウン・サン・スー・チーさんを解放しました。
 彼女は1988年から民主化運動を始め、その翌年に自宅軟禁されて以来、この21年間で計15年間も身柄を自宅で拘束されて来ました。
 その第一回目の自宅拘束期間中に、活動が評価されてノーベル平和賞を受けたのでした。それによって彼女の名前は世界中で知られるようになりましたが、ワシントンタイムズによると、彼女以外に活動家で獄中に居る人々は、実に2100人を越えるそうです。
 軍事政権はその支配を固めているそうですから、彼女が再び活動を再開するなら、4度目の拘束を行なう可能性があるそうです。民主化勢力は分断されているようで、そうした政治囚の釈放を含めた彼女の運動は、これから格段に難しくなりそうです。彼女はその信念を変えませんから、孤独な戦いを強いられる場面も出て来るかも知れません。
 そのように自分の信じている事を決して曲げずに、時の王権に否を付き付け、王宮の監視の庭に軟禁されていた人の例が聖書にあります。
 それは預言者エレミヤでした。
 分裂したイスラエルの王国のうち、既に北イスラエルは滅亡し、南ユダ王国はその最後の時バビロン帝国の指名によりゼデキヤ傀儡政権が成立しました。そうした背景下、ゼデキヤは「その神、主の目の前に悪を行ない、主のことばを告げた預言者エレミヤの前にへりくだらなかった…そのうえ、祭司長全員と民も、異邦の民の、忌みきらうべきすべてのならわしをまねて、不信に不信を重ね、主がエルサレムで聖別された主の宮を汚した」(歴代第二36:12,14)とありますから、王を始めとする国民の全体が、主なる神に逆らっていました。
 ですからエレミヤは全く孤独でした。でも彼は大胆に主のみことばを宣べ伝え続けました。王や民がこのまま悪を行なっている限り、バビロン帝国はユダの首都エルサレムに攻め寄せ、その町を火で焼く、民は殺戮され、又は捕囚の身となってバビロンに連れて行かれる。だから悔い改めて主の教えに従えと。
 このエレミヤの預言は王や民をいたく刺激し、彼は捕われの身となります。まず書記の家にあった牢屋に入れられました。しかし王は彼の預言で相当参っていたのでしょう。彼を牢屋から解放し、王宮の監視の宮に軟禁しました。しかしエレミヤは屈する事なく、主のみことばを宣べ伝えていました。激した民たちは彼を監視の宮の泥の穴に投げ込みました。そのままでは彼は飢え死にしてしまいます。
 そこで王は又しても彼を穴から引き上げさせ、再度監視の宮に軟禁しました。彼はバビロン帝国が攻めて来て、エルサレムを奪取した時もそこに居ました。
 彼を解放したのは、バビロン王ネブカデネザルでした。ユダの王ゼデキヤは捕らえられ、その両目をえぐられ、足枷につながれてバビロンに連れて行かれました。
 この聖書の記事を考えると、エレミヤ同様、スー・チーさんも最後まで守られ、ミャンマーの軍事政権はやがて崩壊するような気がします。