ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

石器時代の食物は肉だけでなく穀物もー考古学のセントラル・ドグマの崩壊

 10月19日のネイチャー誌電子版に「ヨーロッパで石器時代の(植物の)粉が見つかる」という論文が載っていました。元はPNAS誌からですが、私はその短い要約しか見られないので、専らネイチャーから考察し、創造論サイトからの反駁論文の紹介と、それが聖書の記述と矛盾しない事を述べたいと思います。
 イタリア先史・古代史研究所の科学者たちは、イタリア、ロシア、チェコ共和国における先史時代の石器で、まだ洗浄されていないものを精査しました。
 その結果すりこぎのように磨耗している石器(砂岩製道具)から、穀物の粉(小麦粉ではない)を発見しました。彼らはその年代をおよそ中期〜後期旧石器時代に属する3万年ほど前、初期現代人たち(ネアンデルタール人も含まれる?)の手によるものと推測しました。遺跡の範囲はヨーロッパ北東部から地中海中部にまで広がります。
 その粉の内容ですが、いわゆる小麦粉とは異なり、野生植物のものでした。即ちイタリアではガマの根の部分と、麦類に近縁のブラキポディウムという穀粒でした。ロシアとチェコではガマとシダでした。大麦や小麦と違い私たちにはなじみのないものですが、研究者たちが計算した結果、特にガマですと普通の栽培植物に属する穀物と同じ位のエネルギーが得られたとの事でした。創造論AiGのサイトに於けるコメントでは、パンやスープの為に供されたのではないかと見ています。
 オハイオ州ケンヨン大学の古人類学者ブルース・ハーディ氏は、その生活様式が孤立した小集団の人々のものに限らず、広く人間の正常な自給自足生活の一部だったと述べています。そしてもし肉食だけで、他のバランスある栄養物を摂らなければ、「蛋白質中毒」になっただろうと補足しています。
 そうしますと、それは考古学に於ける旧石器時代新石器時代、農耕生活時代といった「セントラル・ドグマ」を崩す発見と言えるでしょう。
 石器時代=石器を用いた動物の狩猟生活時代というイメージが崩壊してしまう事になります。いやその言葉自体が死語となる、画期的発見になるかも知れません。これまでそのような磨耗した石器が見つかっていても、考古学者たちの偏見により、その意図が「顔料」を作る為だったとかで済ませられていたでしょう。それは熱心な考古学者により入念に「洗浄」されており、穀粒が付いていたとしても、すべて洗い流され証拠として残りませんから、これからの発掘調査に期待する他ありません。創造論のCMIサイトではそのような事をコメントしています。
 しかし11月5日のCMIサイトで、デヴィッド・キャッチプール氏は(http://creation.com/stone-age-flour)、人間の起源に関する限り。それでもまだ進化論の枠組みにとらわれていると言っています。即ち3万年という年代の事です。その年代は従来の農業の黎明期よりさらに2万年も遡る事になります。しかし氏は、農業以前の石器時代という進化論的概念が根拠のない事は、聖書の歴史的記事により明らかである、と反駁しています。聖書によれば最初の人間は農業ばかりでなく、鉄や青銅を用いた工芸も行なっていました。「ツィラもまた、トバル・カインを産んだ。彼は青銅と鉄のあらゆる用具の鍛冶屋であった…」(創世4:22)。
 AiGの注目すべきニュースでは(http://www.answersingenesis.org/articles/2010/10/23/news-to-note-10232010)、ノアの洪水以前人々は植物の加工法を知っていたとした上で、創世3:17−19と、4:2「カインは土を耕す者となった」から、神による人創造(今からおよそ6千年前)以来、アダムとカインが土地を耕作していた事が分かると言っています。