ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

七角形のグラフェン同士を結合させるとさらに強くなる

 グラフェンと言えば、今年のノーベル物理学賞を受賞したイギリス・マンチェスター大学アンドレ・ガイム氏、コンスタンチン・ノボセロフ氏の研究で一躍有名になりました。
 彼らは炭素分子が6角形の格子の形に連なったシート状の物質であるグラフェンを初めて取り出したわけですが、そのきっかけが普通のセロファンテープと、鉛筆で使う黒鉛を用いた事でした。即ち黒鉛の表面にテープをはって、これをペロリとはがすと、黒鉛の表面から薄い膜が剥がれます。この操作により、グラフェンの薄い膜を取り出したのです(http://kentapb.blog27.fc2.com/blog-entry-2067.html)。そのアイデアが大いに受けたのでした。

 こうして取り出されたグラフェンの使途は極めて多様で、科学のサイトを見ますと、面白い応用がなされていますし、別の方法による作り方なども紹介されています。
 PHYSORGという英文のサイトでは、11月12日に「グラフェンの力はその欠陥にある」という論文が載っていました。
 普通布の継ぎ接ぎをする時、個々の継ぎ目は当然弱くなってしまい、また剥がれる事があるでしょう。グラフェンの薄い膜を互いに「縫い合わせる」時も、格子欠陥により、その結晶の境界線も弱くなってしまう事は、勿論誰もが考えていました。
 ところがブラウン大学テキサス大学の研究者たちは、結晶の境界線がその物質の強さを落とさず、純粋のグラフェンと同じ強度がある事を発見しました。格子欠陥は、逆にその強度を増すというわけです。
 グラフェンは6個の炭素原子が互いに化学結合しています。この1枚の薄い膜をもう一枚のものと繋ぎ合わせる時、幾つかは7個の炭素原子との結合になる事があります。それが生じている箇所を臨界結合と言うのだそうですが、通常こうした欠陥は結合を弱くしてしまうのに、或る場合逆に強くなる事が分かりました。理由は二つの膜が出会う角度にありました。20度以上の大きな角度です。すると6個の結合より7個のほうがより接近する事になり、純粋のグラフェンより変形せずに強くなるそうです。
 それは面白い発見だと思います。
 グラフェン同士の結合による強度の増加と逆の例が聖書に載っています。
 「だれも、真新しい布切れで古い着物の継ぎをするようなことはしません。そんな継ぎ切れは着物を引き破って、破れがもっとひどくなるからです」(マタイ9:16)。これはグラフェンと違って、布の継ぎ接ぎの事を言っています。当然予測される事でしょう。イエス・キリストがそう言われたのですが、それは分かりやすい譬えでした。イエスが人々に語られる時は、いつもこうした卑近な例が使われる事が多いです。
 意味としては古い物と新しい物を継ぎ接ぎする事が出来ないという事ですが、ここで古い物とはユダヤ教の古い因習です。新しい物とは救い主イエス・キリストの福音(=良き知らせ)です。このキリストの新しい福音に従う生活を送るには、ユダヤ教の古い枠組みではなく、新しい枠組みが必要だという事です。ちょっと難しい言い方ですと、「パラダイムシフト」(=その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化することーウイキペディアより)という事になります。
 日本ではそういう事はないので、救い主イエス・キリストを信じることこそ、その人にとっての「パラダイムシフト」になります。