ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ネコの「エレガント」な水の飲み方と、聖書の戦力にならない兵士たちの「がぶ飲み」

 11月12日米科学誌サイエンス電子版で、「ネコたちはどのようにして水を飲むのか:イエネコによる水の取り込み」という題の論文が載りましたが、私はそれを閲覧出来ませんので、特にその仕組みを解明したMIT(マサチューセッツ工科大学)のホームページ(http://cee.mit.edu/node/8910)から紹介したいと思います。と言っても既に朝日新聞にも「ネコの水飲みエレガント」という題のコラムがあるので、それを参照します。
 勿論MITのは英文ですが、そのページで実際ネコが水を飲む時のビデオがありますから、ご覧になられたらと思います。
 ネコは水を飲む時、舌の先を英語大文字Jの形で後ろに曲げます。ちょうどおたまでスープをよそう時の形です。そうしたしぐさの洞察は既に1940年になされていたそうですが、今回高速度撮影出来るビデオカメラが使われて、その詳しい仕組みが解明されました。
 それによりますと、ネコは犬などと違い「がぶ飲み」などせず、曲げた舌先を水の容器の水面に触れただけで、すばやく引き戻します。その時動く舌と水面との間に水柱が出来ます。そのあと口を閉じる時顎を濡らす事なく、その水柱の先端を「摘み取り」飲み込みます。朝日の記事では「秒速1メートル近くの高速で舌を動かし、毎秒4回ほど舌を出し入れし、毎回0.1ミリリットルほどを口に入れていた」とあります。
 だからネコは犬と異なり、飲み込む仕組みは「鋭敏でエレガント」だというわけです。
 研究者たちは水柱が立つのを慣性力と捉え、それが崩れるのを重力の働きと捉え、「慣性で水が引き上げられて重力と釣り合い、水柱ができる。これが崩れないうちにパクッと口に含む」(*朝日記事)事を解明したのです。水柱が立つのは慣性力が重力に打ち克っている間だけです。それがネコ科でもトラのように舌が大きいと動作が鈍くなり、同じ重力と慣性の力のバランスを得るのがもっとゆっくりとなります。故に飲み込むのも遅くなります。
 彼らは流体力学で出て来るフルード数(流体の慣性力と重力の比を表す無次元数)を含む数学的モデルを作って計算してみました。ネコの場合その数はほぼ正確に1で、完全に均衡が取れている事を示しています。また彼らはさらにネコの舌の上下運動とそっくりの「ロボット」も作って確かめてみたそうです。
 結局ネコは水を飲み込む時の最適なスピードを選んでいたわけで、人が考えるより流体力学的には「遥かにスマート(*賢い)」な動物という事になりました。
 人間にはそれは無理なので「がぶ飲み」する事になります。一方手で水をすくって舐めるという動作もします。聖書にその例が出ています。
 ミデヤン人との戦いで、主はリーダーであるギデオンに従う精鋭部隊を組織されます。その方法は以下の通りです。
 「そこでギデオンは民を連れて、水のところに下って行った。すると、主はギデオンに仰せられた。『犬がなめるように、舌で水をなめる者は残らず別にしておき、また、ひざをついて飲む者も残らずそうせよ。』そのとき、口に手を当てて水をなめた者の数は三百人であった。残りの民はみな、ひざをついて水を飲んだ。そこで主はギデオンに仰せられた。『手で水をなめた三百人で、わたしはあなたがたを救い、ミデヤン人をあなたの手に渡す。残りの民はみな、それぞれ自分の家に帰らせよ。』」(士師7:5−7)。
 この場合ひざをついて川の水をがぶ飲みすれば、口に手を当てて水をなめるより、遥かに効率的です。しかし前者の場合、敵を前にしては大いに隙が出来ますから、油断した事になります。「油断大敵」です。口に手を当てて水を飲んでいる限り、目は前方を睨んでいる事になりますから、隙がありません。
 従って主は後者こそ精鋭部隊にふさわしいとして、三百人だけを選ばれたのでした。
 人間がネコに、いや未信仰の人や他の動物たちに「勝てる」のは、聖書という武器を手にした時だけです。今回研究者たちは面白い事実を発見しましたね!