早期乳がんのリンパ節切除は、生存率を向上させない
2月10日の朝日新聞に上記の題で、米国ジョン・ウエインがん研究所などの研究成果(米国医師会誌)が紹介されていました。それはニューヨーク・タイムズやPBS放送などでも論評が載っています。
100年にもわたり外科医たちは乳がんがリンパ節に転移していた場合、わきの下のそれを全て摘出する事で、再発やさらなる転移を抑え、生存率を向上させるものと信じて来ました。
ところが研究者たちによると、乳がんは初期にリンパ節に転移しやすい事がここ10年間で分かって来たようです。
そこで特に外科医たちはこれまでの手術の見直しを行なって来ました。
今回の調査では、腫瘍がまだ小さな早期乳がん手術後の検査により、1〜2個のリンパ節にがん細胞が見つかった患者891人(115の医療センターで)をほぼ6年間追跡しました。彼女たちを残ったリンパ節を切除するグループと、切除しないグループに分けて比較対照しました。追加的切除ではおよそ27パーセントでがん細胞が見つかっています。
その結果双方のグループで90パーセント以上の患者が5年以上生き残りましたが、生存率に統計的な有意のある差はなかったそうです。再発率でも両者の差は1パーセント以下でした。
この結果を受けてエモリー大学の医学教授かールソン博士は、「我々は大いに害を与えて来たと思っている」と率直な感想を述べています。
実際リンパ節を切除したグループの75パーセントが術後の副作用を訴えています。それらには何らかの病気に感染しやすくなったとか、異常な感覚が生じるとか、腋窩に水が溜るとかがありました。特に四肢にリンパ液がたまるリンパ水腫の問題は深刻のようです。それには有効な治療法が確立していないそうです。
それでも女性に危険を与えるとリンパ節切除を続けている外科医は少なからずいます。
この記事を見ながら霊的な悪性腫瘍の切除という点では、救い主イエス・キリストがこう言及しておられます。
「もし、右の目が、あなたをつまずかせるなら、えぐり出して、捨ててしまいなさい。からだの一部を失っても、からだ全体ゲヘナに投げ込まれるよりは、よいからです。もし、右の手があなたをつまずかせるなら、切って、捨ててしまいなさい。からだの一部を失っても、からだ全体ゲヘナに落ちるよりは、よいからです」(マタイ5:29−30)。
罪を犯す部分は右手、右足に限らず、特に「舌」が多いのですが、そうした部分の思い切った切除を行なわないと、永遠のいのちに至らず、永遠の苦しみに至るゲヘナに投げ込まれます、というのが救い主の警告でした。世の外科医は切除から温存に向かっていますが、私たちの主は特に信徒たちに対し、温存はダメです。切って捨てなさいと厳しく警告しておられます。