ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

神世界事件ーなぜ人はこうしたエセ宗教にはまるのか

 「神世界」というのは山梨県甲斐市に本拠があり、複数の系列会社がサロンを運営し、「客には心霊鑑定や祈祷を施す」(朝日新聞報道)事によってお金を巻き上げる悪質な組織です。神奈川県警は3月11日にそのスタッフの一人を詐欺容疑で逮捕し、さらに本部や支部の家宅捜索を始めたようです。
 東京新聞電子版によると、この本部教主は「私は神様と一体」などとうそぶき、手かざしにより「ご霊光を送」り、20分で3千円ほどを騙し取っていたようです。
 こうした偽宗教に手を染める人々の動機は何なのでしょうか。朝日報道では「結婚したい」「やせたい」などといった漠然とした悩みを抱える女性たちが、安易な解決を求めて、この神世界組織を訪問したようです。
 組織の狙いは勿論「いかにその人から金を引っ張れるか」という事です。つまりこの神世界に限らず、全ての偽宗教は癒やしと称して「金儲け」をする為に組織化されたものです。
 勿論人間に過ぎない者に奇跡の力などあるはずがないので、手かざしによる「ご霊光の送り」で自分の悩みが癒やされたと思った人は、「たまたまそうだった」だけに過ぎません。ですから癒やされなければ疑念が湧いて来ますが、そこはこうした悪徳な偽宗教家のほうが上手です。つまりこうしたサロンに来なくなった女性たちに電話をかけて「運気が落ちる」という不安を煽るのです。すると女性たちは弱いものですから、すぐその手に引っかかり、またお金をつぎ込んでせっせと通い、気がついた時には途方も無いお金をつぎ込んでしまうのです。一例として総額450万円ほどを騙し取られた人もいます(東京新聞電子版による埼玉県の40代女性)。
 そうした事件に関連して聖書はどんな事を言っているのでしょうか。
 まず「お金万能」にして「苦悩の多い」末の世の中では、「わたしの名を名のる者が大ぜい現われ、『私こそキリストだ。』と言って、多くの人を惑わすでしょう」(マタイ24:5)と救い主イエス・キリストは言われました。そうした偽キリスト、偽宗教家が多く出現するのが特徴的です。
 彼らの性向は勿論こうです。末の世=終わりの時「人々は、自分を愛する者、金を愛する者、大言壮語する者、不遜な者、神をけがす者、両親に従わない者、感謝することを知らない者、汚れた者になり」(テモテ第二3:2)。特に「金を愛する者」が突出していて、それが彼らの動機です。しかし聖書では「金銭を愛することが、あらゆる悪の根」(テモテ第一6:10)だと明確に断言しています。キリスト教は基本的に唯一神に捧げる事であり、その神の栄光の為にお金が教会を通して使われます。牧師も信徒も金儲けという動機は一切ありません。
 さらに「霊」に関して言えば、人間には神との交わりの為に霊が存在しますが、聖書で重要なのは、神の第三位格としての「御霊」の事です。その方は「真理の御霊」(ヨハネ15:26ほか)と呼ばれ、救い主イエス・キリストのみことばを証されます。目に見えない方ですが、キリストのみことば=聖書を通して、人々の心に働きかけ、その人の救いをもたらされます。従って人間による心霊行為などあり得ません。残念ながら手をかざして癒やしを行なう異端の説教者は存在しますが。
 要は分厚く敬遠されがちな聖書ですが、それを熟読し、あらゆる悩みを神に委ね、救いを求める事でしょう。きっと主なる神キリストが聖書を通し、癒やしを与えて下さいます。