ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

津波想定を超えた高さで堤防決壊

 3月30日の新聞に「津波想定せぬ堤防弱さ」という題の記事がありました。
 ルポした場所は福島県相馬市磯部地区の海岸堤防です。
 それによりますと、ここは海の沖に消波ブロックを敷設し、砂浜の海岸に堤防を設け、高波や高潮に備えていたそうです。
 ところがこの消波ブロックは密に詰まっていません。海岸の水質悪化を防ぐため、列の間に隙間が空いています。これが災いしてしまったそうです。
 つまりこの消波ブロック列の切れ目に津波が集中し、強い水流となって海岸堤防を直撃し、その部分を決壊させて市街地に押し寄せたとの事です。

 上の図は朝日のイメージをネットの画像で捜したものです。
 この津波の高さは三陸地方よりも低かったそうですが、それでも早稲田大学の柴山教授の測定で6〜8メートルもあり、地震災害も含め、4月1日現在で325人の死者を出しました。
 福島県の基本計画ではこのような凄い津波は全く想定外だったそうです。人間による予測の不確かさをまざまざと見せつけられた感じです。
 3月27日のネット情報では、ここは福島原発に近いためその影響で海上での捜索がままならず、沖合いにはまだ行方不明者(おそらく全員死亡でしょう)が数多くおられるようです。
 消波ブロックによる囲いが完全であれば、陸側の堤防まで津波が押し寄せても決壊せず、市街地の人々は安全だった事でしょう。
 この事は直ちに聖書の救い主イエス・キリストの言われた羊の門と羊の譬えを思い出させます。
 「まことに、まことに、あなたがたに告げます。羊の囲いに門からはいらないで、ほかの所を乗り越えて来る者は、盗人で強盗です…わたしは羊の門です…わたしは門です。だれでも、わたしを通ってはいるなら、救われます。また安らかに出入りし、牧草を見つけます」(ヨハネ10:1,7,9)。
 ここで救い主が羊の門に譬えられています。囲いにある一つの門です。それは強固なもので、他の囲いの箇所から侵入しようと試みる強盗が居ても、実際入る事は出来ません。同じ箇所で「羊飼い」にも譬えられたキリストが、鉄壁の守りで侵入者を許されないからです。ですから囲いの中にいる羊は全く安全で、安らかに牧草を食む事が出来ます。何よりそのような羊たち=実際には救い主キリストを信じた信徒たちは、たとえ地上で肉体が滅びても、天国で永遠のいのちを得る事が出来ます。
 翻って相馬市の消波ブロックの囲いは完全ではありませんでした。そこを津波が乗り越えてやって来たのです。市街地に住む人々を襲うためです。結果的に住民は津波にやられ、多数の死者が出ました。飲み込まれる直前の人々の怯えは想像を絶するものがあります。しかし…。
 「死の波は私を取り巻き、滅びの川は、私を恐れさせた。よみの綱は私を取り囲み、死のわなは私に立ち向かった。私は苦しみの中に主を呼び求め、わが神に叫んだ。主はその宮で私の声を聞かれ、私の叫びは、御耳に届いた」(サムエル第二22:5−7)。
 津波という理不尽な天災に巻き込まれた人でも、救い主を信じていれば、苦しみは一時です。それを越えて世々平安な憩いの場所が待っています。
 津波が無くてもやがて人は死にます。大事なのは救い主により頼む信仰と永遠のいのちの賜物ではないですか。