ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

好きな音楽と脳内快楽伝達物質ドーパミン

 1月9日のネイチャ神経科学誌(英語)で、「音楽への期待と感情の極致の時放出される解剖学的にも明確なドーパミン」といった題の論文が、カナダのマギル大学研究者たちにより発表されました。
 音楽と言いますと、全く関心がないという人は少ないでしょう。むしろどのジャンルであれ、音楽を楽しみ、それが好きであればあるほど愉悦を感じる事でしょう。逆に興味のない音楽なら雑音と感じ、不快の念を人々に起こさせるでしょう。例えばカラオケの音など。 
 研究チームによりますと、好きな音楽を聴いてぞくぞくした感じが得られるのは、脳内物質ドーパミンの働きによるものだという結果を纏めました。研究者たちは陽電子放出断層撮影法(PET)、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)という装置を組み合わせて治験者たちの脳を調べました。すると当たり障りのない音楽よりも、愉悦を感じる音楽を流したところ、ドーパミンの放出が大きかったという事を明らかにしました。下図はドーパン。

 ドーパミンは脳で神経伝達物質として独自の仕事をしている事が分かっています。おいしい食べ物、麻薬類、セックスなどに伴って得られた快楽で多量に放出されるのです。
 今回それが好きな音楽を聴いた時、演奏した時にも放出されたのは、新発見だったわけです。スキャン中にリアルタイムで調べられた事が功を奏しました。
 ロバート・ザトーレ博士はこう言っています。「我々の知る限りではこの研究は、音楽といった抽象的なものに働いた結果得られる応報で、ドーパミン放出をもたらす事を証明した最初のものである」。
 それは良く分かります。生の演奏会に行き、好きな音楽がクライマックスを経て終わった時、例えばベートーベンの第九を聴いた直後など、思わずブラボーと叫んでしまう事がありますが、そうした時にドーパミンが放出されているのでしょう。
 ところで創造論のCMIサイトでは、オリバー・サックスという著名な神経科医の本に触れた後、音楽の起源と目的について述べています(http://creation.com/review-musicophilia-by-oliver-sacks
 それによりますと、著者はゼパニヤ3:17「 あなたの神、主は、あなたのただ中におられる。救いの勇士だ。主は喜びをもってあなたのことを楽しみ、その愛によって安らぎを与える。主は高らかに歌ってあなたのことを喜ばれる」を引用し、主ご自身が歌われたからには、その主である神のかたちに造られた私たち人間も、神から音楽の能力を与えられたと考えるのは当然である、と主張しています。それが起源であり、その目的はと言いますと、礼拝の為の主要な要素という事になります。礼拝での主への賛美です。
 「…角笛を吹き鳴らして、神をほめたたえよ。十弦の琴と立琴をかなでて、神をほめたたえよ。タンバリンと踊りをもって、神をほめたたえよ。緒琴と笛とで、神をほめたたえよ。音の高いシンバルで、神をほめたたえよ。鳴り響くシンバルで、神をほめたたえよ。息のあるものはみな、主をほめたたえよ。ハレルヤ」(詩150:3−6)。
 私たち信徒は礼拝において大声で聖歌、賛美歌を歌った時、何とも言えない高揚感を得ますが、それはドーパミンの働きによるのでしょう。