ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

日本における強いリーダーの不在と士師記の類似性

 4月13日の朝日新聞では、オピニオンの欄で元首相の細川護熙さんが記者の質問に答えています。
 細川氏と言えば、1998年にそれまでの自民党長期政権を覆して首相になりながらも、僅か8ヶ月で政権の座を降りて、現在は神奈川の湯河原で悠々自適の生活を送っています。私たち貧乏人と違い、お金には困らない人なので、多少とも羨ましいという気持ちはあります。
 しかしこのインタビューは面白かったです。特に3・11という固有名詞になりかけている東日本大震災に関連して、細川氏は今進行中の単なる復旧・復興(これは阪神大震災では一応成功しましたが)では、日本は立ち直れないと言っています。事の重大さに鑑み、日本をリセット(=全てをゼロにして、再度やり直す)して再生する位の気持ちがないと駄目だという事です。耐用期限の過ぎた原発に、金儲けの為汲々としている東電などの対応は、「人災」ではなく「犯罪」という事も明確に述べています。
 そこでこうした未曾有の事態に対処するには、強い指導者とそのリーダーシップが問われる事になりますが、細川さんは現在の民主党政権のトップを占める管首相が、強力な指導権を発揮していない事を危惧しています。
 私も細川政権誕生時に熱狂した一人ですが、民主党政権発足時もそれに似た気持ちで、社会保障などを主体に大胆な改革が出来ると予想し、熱い気持ちを抱いていました(ブログでもそうした事を書いた覚えがあります)。
 ところが現在の管首相の打ち出す政策は貧困で、何ら指導権を発揮出来ていませんし、今問題となっているTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加にしても、唐突に自分だけの考えで打ち出し、それをごり押ししているので、むしろ「スターリン」などの独裁政権に近いと見ています。TPPは中小の企業や農業経営者に大打撃を与えそうです。それだけでも日本は沈没して行くはずです。
 ましてこの3・11の大危難、皆が強いリーダーを求めているのに、管氏はただ政権にいつまでも固執し続けているだけで、全く幻滅どころか一刻も早く辞めてもらいたいと考えている人は、相当数に上るでしょう。このままでは国は荒廃し、貧者を主体に別の強い指導者を求めて助けを叫ぶ声が、どんどん大きくなると思います。
 聖書にもそうした強い指導者が不在で、国が荒れた時期がありました。それが旧約の士師記に記されています。
 「そのころ、イスラエルには王がなく、めいめいが自分の目に正しいと見えることを行なっていた」(士師21:25)。
 その為イスラエルは荒廃し、主の目の前には悪が横行し、無政府状態となっていました。ここに書かれている内容には、これでも「聖書」?と思わせるひどい出来事が満ち溢れています。
 日本が3・11を克服する為に、強いリーダーの出現を待ち望みます。