ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

シェールガス採取地域付近の井戸汚染

 シェールとは頁岩の事です。「泥土が水底に積み重なって固まったもので、板状にうすくはがれやすい泥岩」と辞書にあります。バージェス頁岩として有名な如く、しばしば貴重な化石を包含しています。けれども私たちになじみあるのは、考古学上の遺物です。それは黒曜石と並んで頻繁に石器製作で使用されて来た素材です。
 今回ネイチャー誌で取り上げられた頁岩層については、その中に含まれる天然ガスが問題視されました。天然ガスというのは、辞書によればメタン(CH4)を主成分とする可燃性ガスの事です。従来油田地帯などから盛んに採取されていましたが、この頁岩からの天然ガス採取は、20年ほど前に注目されるようになりました。ちなみに北米ではあと10年もすると、天然ガス産出量のおよそ50パーセントを占めるほどに成長すると予測されています。
 PNASというサイト(英文)で発表され、ネイチャー誌で論じられているのは、今後大切になって来るでしょう。
 ノースカロライナ州ダーラムにあるデューク大学の研究チームの長を務めた生物地球化学者ロバート・ジャクソン氏とその同僚たちは、ペンシルバニア州北東部やその付近の地域に存在する60ヶ所の家庭用飲料水専用井戸における溶解メタン濃度を調べました。すると水圧破砕で頁岩層からメタンを取り出す操業所から1キロ以上離れた34の井戸からは、1リットル当たり平均1.1ミリグラムの溶解メタンが測定されましたが、1キロ以内の26の井戸からは平均およそ19.2ミリグラムも測定されたのです。ジャクソン氏によれば、その溶解メタンからは容易にメタンガスが生じ、窒息や爆発の危険が出るとの事でした。その為米国当局では、10−28ミリの濃度のメタンが検出された場合、緩和措置をとる事を奨励しています。
 ジャクソン氏らはどうしてそのメタンガスが井戸の中に入り込んだのか、その正確な仕組みは分からないと言っています。でもガスを地表に運ぶパイプから漏れたのか、水圧破砕により厚い頁岩層から逃れ出た可能性を疑っています。
 メタンそのものは家庭用井戸で規制の対象となる汚染物質ではないとされています。そして今のところ、メタンを含む飲料水を飲む事による人体への影響を論じた論文はないそうです。でもアメリ環境保護庁(EPA)は、大切な飲料水の事ですから、規制が必要かどうか調査しているところです。
 こうした家庭用井戸の飲料水汚染問題と言えば、東日本大震災津波にやられた岩手県陸前高田市などは、井戸水に地表の海水塩分が滲み込むという塩害が生じており、その井戸水が飲めない事態に至っています。
 この井戸の汚染は深刻な問題です。でも大切な事実は、いかに汚染されていない井戸水や水道水(東日本大震災では高濃度の放射性物質汚染がありました)を飲んだとしても、いつか人は必ず死ぬという事です。ですから現実の井戸水と共に、次のみことばも銘記しておくべきです。
 「しかし、わたしが与える水を飲む者はだれでも、決して渇くことがありません。わたしが与える水は、その人のうちで泉となり、永遠のいのちへの水がわき出ます」。
 わたしとは勿論救い主イエス・キリストの事です。そのお方の水とはいのちに至る聖書のみことばです。