ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

アルコール依存症の人がいる家族もそうなる可能性があるのか

 5月23日のサイエンスデイリ電子版(英語)では、「アルコールへの感受性は、もっと多くの消費をもたらし、アルコール依存症になる可能性がある」といった題の論文が紹介されていました。元の論文はAlcoholism: Clinical & Experimental Research にありますが、閲覧出来るのはその概略だけです(http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1530-0277.2011.01478.x/abstract)。
 日本では普通「アルコール依存症」という名称で知られているものが、欧米では糖尿病などと同じように、タイプ1とタイプ2に分かれているようです。その名付け親は米国の精神科医師クロニンガー氏です。彼はまた遺伝学者でもあり、アルコール依存症の家族歴を詳しく調べています。
 残念ながら日本のネットではタイプ1とタイプ2の違いを詳述したものがなかったので、次のサイトを参照させて頂きました。
http://adam.about.net/reports/000056_2.htm
 ここにはやや詳しくそれらについての記述があります。日本でおよそ230万人と言われているアルコール依存症が、米国では820万人とも言われ、毎日70万人がその治療を受けているそうですから、そうしたタイプ分けが可能だという事でしょうか。
 タイプ1では女性が多く、その後半生に依存症になりやすく、あまり厳しい症状は出ず、精神的問題も少ないようです。人生としては前向きです。
 タイプ2では男性が多く、その前半生に依存症になりやすく、その家族にも高い依存症の危険性があります。症状は厳しく、人生は後ろ向きです。
 そのうちタイプⅡでは遺伝的な要因がある事がおよそ30年前指摘されていました。今回の研究ではあまり研究されていなかったタイプ1についても、遺伝的な要因がありそうだという事が示されました。
 研究者たちはこのタイプ1の人々に限定して、その家族歴陽性(FHP)=つまり依存症の性質があるという反応が現れる場合と、家族歴が陰性である場合とに区別し、51人の参加者にエタノールを含む飲料と、プラセボ(ただのジュース)を無作為に飲んでもらいました。
 結果はアルコール依存症家族歴陽性の人々(子どもたち等)が、その何らかの特性を受け継ぎ、自ら依存症になる危険性が高くなるという事でした。
 父親であろうと母親であろうとその家族特に子らがアルコール依存症陽性になる確率が高いという事は、何らかの遺伝的特性がある事を示唆しています。
 では聖書ではどんな事を言っているのでしょうか。
 「その日には、彼らはもう、『父が酸いぶどうを食べたので、子どもの歯が浮く。』とは言わない」(エレミヤ31:29)。
 これは父親が酸っぱいぶどう(又はぶどう酒やお酢)を飲み続けた結果、その子の歯が浮くわけではないという事です。つまりアルコール依存症という罪の性質は、確かに子に受け継がれてはいますが、その発症は子ども自身の問題(自己責任)であり、親とは関係ないという事です。親も子も酸っぱいぶどうを食べれば、誰でも歯が浮くのです。この譬えで示された聖書箇所の主旨は「人はそれぞれ自分の咎のために死ぬ」(同30節)という事でした。
 罪の結果として死に至るか、救い主イエス・キリストへの信仰を持って生(永遠のいのち)に至るかは、あくまで個人の自己責任です。