ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

原子炉の汚染水浄化方法

 6月8日のネイチャ誌(英文)は、福島第一原発放射能汚染水浄化に関するルポを載せていました。
 この汚染水浄化装置建設作業が進行中である事は新聞でも取り上げられていますが、ネイチャー誌にあったパリに拠点のある原発製造メーカーアレバ社と、カリフォルニアを拠点とした放射性廃棄物管理会社キュリオン社の事は見逃していました。
 放射能汚染水浄化法の段階的工程は記されていても、なぜこれらの会社の名前が出て来ないのでしょうか。ネットを参照すると、それもどうやら東電や政府の非公開事項だからだそうです。どれほど効果があるのかも分からないのに、莫大な費用をかける事を国民に知られたくないのでしょう。
 やっと6月7日の朝日新聞で、その2社の名前が汚染水浄化と関連して挙げられていました。そのうち米キュリオン社の設備は、早くも故障が出て、スムーズに進みそうもありません。
 とにかくその浄化法の工程がどうなっているのか見てゆきますと、6月7日の新聞報道では5段階になっています。図は朝日新聞に載ったものを、グーグル検索で見つけたので、拝借しています。図の右側に5段階表示があります。

 それによりますと、第一段階は汚染水から機械油などの油を分離させます。第二段階は汚染水から放射性セシウムゼオライト(沸石類と呼ばれる鉱物の総称)に吸着させます。第三段階はフェロシアン化ニッケルなどといった試薬を用いて、セシウム134,137、ストロンチウム90を沈殿させます。第四段階はそれまでに浄化した汚染水の上澄み液から海水を淡水化させる為に、逆浸透膜なる装置に通します。第五段階はそこまで浄化した汚染水を蒸発させ、量を減らします。
 しかしその最終産物は放射能濃度が薄まるとはいえ、全くゼロになるわけではありません。東電はそれを各炉に注水し、冷却の為に再利用するそうです。ですから汚染水浄化と言っても、決して「真水」にはならない、純粋な水にはならないという点を銘記しておく必要があります。勿論炉の再生とは無関係です。
 そうした浄化方法を勉強しているうち、聖書の神による人間の汚れもの(=罪)の「浄化法」を思い出しました。
 「人の子よ。イスラエルの家はわたしにとってかなかすとなった。彼らはみな、炉の中の青銅、すず、鉄、鉛であって、銀のかなかすとなった。それゆえ、神である主はこう仰せられる。あなたがたはみな、かなかすとなったから、今、わたしはあなたがたをエルサレムの中に集める。銀、青銅、鉄、鉛、すずが炉の中に集められるのは、火を吹きつけて溶かすためだ。そのように、わたしは怒りと憤りをもってあなたがたを集め、そこに入れて溶かす」(エゼキエル22:18−20)。
「わたしは手を翻し/灰汁をもってお前の滓を溶かし/不純なものをことごとく取り去る。」(イザヤ1:25新共同訳)。
 ここでかなかすとか滓(ヘブル語シーグ)は不純物を指しています。銀は鉛、銅、鉄など金属の混合物となっていますから、炉で溶かして分離させ、さらに銀その他の各金属のかなかすを取り除きます。そうした工程を経て、銀などは限りなく純粋なものにされてゆきます。それと同じく様々な罪を負った人間が試練の炉で試され、そのかなかすが除去され、神の御目にふさわしい者へと変えられるのです。それはひとえに「主なる神」のみわざです。それによって人は義とされますが、この世にあってはまだ完全に純粋ではありません。聖化の過程にあり、召天してから完全な者になります。炉や汚染水、浄化法といった事柄から、イスラエル、そして私たちの汚れたものが除去される方法が示されました。