ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

木星の第一衛星であるイオの活発な火山活動と年代の若さ

 アメリカ航空宇宙局が打ち上げたガリレオ宇宙船は、木星とその衛星を探査するのが目的でした。
 2011年5月12日に発表されたサイエンス誌(英文)では、「ガリレオのデータは、木星の衛星表面下のマグマ・オーシャンを示している」といった題で論文が発表されています。この木星の衛星がイオでした。そしてマグマ・オーシャンとは熔岩の海という意味です。
 ガリレオは1989年に打ち上げられ、木星とその衛星をつぶさに観測し、2003年にその役目を終えました。
 それに先立つ1979年、打ち上げられたボイジャー宇宙船は、衛星イオに火山がある事を発見していましたが、次のガリレオが撮影したイオのロキ火山写真やデータを分析した結果、活火山でその地表下にマグマ・オーシャンがある事が判明したというわけです。それはだいたい地下30〜50キロメートルのところに存在し、活発な活動をしているので、毎年噴出する溶岩の量は、地球全体に存在する火山からのものと比較すると、およそ100倍にもなるそうです。マグマの組成を調べてみると、ノルウエーのスピッツベルゲン島で見つかっているレルゾライト=複輝石かんらん岩(それが部分溶融して玄武岩質マグマを生成すると考えられているそうです)に一致したとの事です。写真はレルゾライトです。

 ガリレオは1998年にイオの火山からの140キロ上空まで及ぶ噴煙を撮影しています。
 米国創造研究所のブライアン・トーマス氏は、イオの火山溶岩の源の問題が解明されたと言っても、その噴煙を上げている火山の熱源は分かっていないという事を指摘しています。そしてその点について創造論研究者たちが追及したところ、次のような結論に達しました。「もしイオの年代が若ければ、その最初の形成時から、今もなお冷え続けているでしょう。しかしもし年代が何十億年も前だったとしたら、そのエネルギーはとっくの昔に費やされてしまった事でしょう」。 この熱流について、赤外線計測により観察されたモデルと、潮汐摩擦によるエネルギー損失という理論的モデルの間には大きな違いがある、とドイツの惑星科学者ティルマン・スポーン氏は言っています。それによりますと、イオの熱産出はその極めて古い年代モデルならこうなる筈だと言っているものと比較した場合、およそ10倍も大きいそうです。ですからそれだけ巨大な熱なら、イオの内部でマグマを溶かすのに十分であるけれども、数十億年も燃やし続けるのは不可能であり、イオは全く若いという結論になります。
 米国のある科学者は「地球や月ができたばかりの頃は、イオのマグマ層と同じような熔岩の海(マグマオーシャン)が存在し、次第に冷えて固まったと考えられています。したがって、イオの火山活動を知ることは地球と月の形成時の火山活動を知ることにつながるのです」と言っていますが、果たしてそうでしょうか。さらなる今後の研究で、それが完全に否定される事を待ち望みます。