ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

現代の木造仏制作師はそれに魂を吹き込めるのか

 6月12日の日曜日朝、駅構内で英字新聞と間違って買ったサンケイ・エクスプレスという新聞を読みながら、2時間かけて教会まで通いました。
 しまったと思いましたが、内容は読みやすい形でコンパクトに詰まっており、いろいろな情報に接する事が出来たので、百円は損失ではありませんでした!
 その中に「現代の仏師 槌を振るって半世紀」という見出しの記事がありました。大きな写真と記事にどきもを抜かれた感じでした。
 紹介されているのは京都にある松本工房の松本明慶さんです。私より1歳年上の人です。
 松本さんは京都生まれ、高校2年の時弟が急死しました。医者か建築家を志していた松本さんは、弟のあまりにも早急な死に衝撃を受けた事でしょう。その時1960年代初期の医学治療水準に絶望感を抱いたかも知れません。ですから「仏様がいるんだったら、何で助けてくれないんや」とつぶやきました。
 そこで仏に対する深い疑問から答えを模索しましたが、それは大学の「仏教学」専攻を目指しての事ではありませんでした。松本さんは何と木の仏像を彫る事によって求めているものの解決を得ようとしたのです。その為に野崎宗慶という師匠の門を叩いたのです。
 必死の弟子修行でしたが、松本さんは又しても1年余で師匠の死に遭遇してしまいました。けれどもこの師匠の影響は大きく、松本さんは頑張って20歳で独立する事が出来ました。
 それから40年余、現在は40人の弟子を抱え、大規模な仏像制作にも携わっています。1999年鹿児島に世界最大級の「大弁天座像」を完成させ、一躍有名になりました。松本氏は仏像彫刻によってこれまで生かされて来たと回顧しています。そして工房前に山と詰まれた木々を見て、そこに「どんな仏様がいらっしゃるか分かる」と述べ、木から見事に仏の姿を浮かび上がらせています。木に仏が宿っているという事です。
 その松本さんの入魂込めたわざを否定する事は出来ません。しかし松本さんが出来た仏像に魂を吹き込む事は出来るのでしょうか。その仏が松本さんを本当に生かしてくれるのでしょうか。
 聖書は明確に否定しています。
 「国々の民のならわしはむなしいからだ。それは、林から切り出された木、木工が、なたで造った物にすぎない…それは、きゅうり畑のかかしのようで、ものも言えず、歩けないので、いちいち運んでやらなければならない。そんな物を恐れるな。わざわいも幸いも下せないからだ」(エレミヤ10:3,5)。
 「木の偶像をになう者、救えもしない神に祈る者らは、何も知らない」(イザヤ45:20)。
 ここが汎神論と唯一神論との決定的な違いです。唯一である主なる神は目に見えませんが存在し、生きておられます。その神である救い主イエス・キリストが人々の魂を救い、永遠のいのちの賜物を授けて下さいます。