ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ブラジルノラオマイヤ山累層先カンブリア紀の花粉化石という矛盾

 6月27日の創造論CMIサイト(英文)では、「花粉の逆説」という題で二人の創造論研究者が論考を寄せています。
 問題になっているのはベネズエラガイアナ、ブラジルの三つの国境にまたがっているロライマ山(標高2,810メートル)の事です。それはもっと広く連なっているギアナ高地の中にあるテーブルマウンテン(=地盤のやわらかい部分が風雨で削り取られ、固い地盤だけが台形状に残った山)です。

 この画像はウイキペディアから借用しました。
 熱帯のジャングルにそそり立つこの山は、主として先カンブリア紀の砂岩(厳密には石英アレナイト砂岩と言うそうです)から成る累層で出来ており、地質学者たちの放射性年代測定法によれば、およそ17億年前に堆積したものです。カンブリア爆発と呼ばれる多様な生物の出現する前の先カンブリア紀に属するものとされています。その時期バクテリアや単細胞の藻類などの化石が僅かに見つかっているだけで、ほとんど何もありません。従って花粉を生み出す植物など存在するはずがありません。それらは通常デボン紀後期(およそ3億8千万年前)から出現する事になっています。
 ところがです。もうかなり古くなりますが、1963年このロライマ累層から花粉や胞子の化石が見つかりました。それは研究者たちにとっては、はなはだ不可解な事だったので、事実を確かめる為、1964年に適任と思われる地質学者たちから成る特別探検隊が組織され、外部から花粉が岩石の中に混入しないようなところを慎重に選んで、幾つか見本を採集しました。そして3人の花粉学者たちが独立して精査したわけですが、皆同じ結果を得ました。確かにロライマ累層から以前と同じ花粉と胞子の化石を見つけたのです。
 地層は確かに先カンブリア紀のものですが、その岩石から間違いなく保存状態のよい花粉や胞子の化石が見つかっているのです。これは進化論信奉の科学者たちには、全く謎の事柄でした。
 そこで彼らは2つの仮説を出しました。1つは当然予測された事ですが、何らかの形の二次的汚染によるものという事でした。とにかくその岩石は変成作用を受けているので、花粉化石など残る筈はなく、何か特別な理由で後から岩石中に混入したものと考えたのでした。
 2番目は変成作用を受けたからと言って、それを生き延びた花粉化石など存在しないという前提が間違っているというものでした。誰もそれを目撃していないのだから、その生き残りの可能性はあるという事でした。実際2007年にアルプスの高度な変成作用を受けた岩石中から、胞子の化石が見つかったという報告もありました。
 ですから研究の責任者はその逆説に対する回答を提供出来ないと言っています。
 地質学では別に「誘導化石」というものがあり、辞典によれば「いったん地層中に埋積されて化石となった生物遺体が、地層の陸化などによって浸食されて洗い出され、運搬されて、再びより新しい地層中に埋積され化石となったと考えられるもの」とあります。ですがこの考え方は上記探検による精査で否定されています。
 結局理に適った回答は花粉も岩石もノアの洪水時に埋没させられ、一瞬のうちに化石となったという事ではないですか。