ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

九電やらせメール事件ーその下手な陰謀と聖書例

 九電やらせメール事件についてネットからその経過を簡単に纏めておきます。6月26日に九州電力玄海原子力発電所のある佐賀市で、国の経済産業省が主体となって、玄海原発の再稼動に関する県民向けの説明会を開きました。その際国が選んだ県民代表7人が会に出席し、賛成反対について質疑応答がされました。その模様がテレビで公開されたわけですが、番組にはメールやファックスでも意見や質問が寄せられました。
 そのメールに注目したのが九電本社で、段上守元副社長らが課長クラスの男性社員に対して原発再開に賛同が得られる形のメール本文を作らせ、自宅から(これは勿論九電社員である事がバレない為です)番組担当者宛送付するよう命じたものです。
 しかしこの「陰謀」は番組放送以前にネット上である程度知られていたようで、7月2日の共産党機関紙赤旗が「九電が“やらせ”メール」という題で報じていました。その頃までは九電広報部はそうした事実はないと「真っ赤な嘘」をつき通していたようですが、元副社長らが中心となって行なった稚拙な偽装手段は、遂に7月6日の衆議院予算委員会における共産党議員の質問を契機にその全貌が露わになりました。15日経済産業省を統括する海江田万里大臣が、九電のトップである真部利応社長に辞任を要求、16日の朝日新聞報道を見ると、真部社長はいやいやながらも8月末までに辞める事になりました。
 この一連の謀議とその発覚について、朝日新聞沼上幹氏が総括しています。それによりますと、「内容も手順もあまりにお粗末」という事になります。
 第一にこの種の企画を副社長らが行なった事自体非合理的で、やらせメールは「損得勘定で見ても割りに合わない」そうです。なろほど経済学者らしい考え方です。第二にその実行過程があまりに杜撰だったという事です。「『陰謀』は、確実に信頼しあえる少数者が、証拠の残らない口頭コミュニケー^ションで行なうのが定石だ。それを転送・複写の容易なメールで子会社にまで依頼し、わかっただけで約2900人に伝わったというのは相当『お粗末』である」。このような多くの社員の関与で、マスコミへの密告だって発生する危険性も高まるのは当然なのでしょう。
 この沼上教授の意見を紙上で見て思いついたのが次の聖書箇所です。ダビデ王の子アブシャロムの謀反計画でサムエル第二15にあります。彼は父であるダビデに対して反旗をひるがえそうとしましたが、何せ彼に組する者たちの絶対数が足りません。最初僅か50人だったので、彼は着々とその数を増やしてゆきます。彼は密かに「イスラエル人の心を盗んだ」のです。4年後ダビデの根拠地エルサレムを出る時、人数は4倍に膨れ上がっていました。行き先はヘブロンで、その時イスラエルの全部族に密かに使いをやって、自分がヘブロンで王になったという「やらせメール」を託したわけです。
 「アブシャロムは二百人の人々を連れてエルサレムを出て行った。その人たちはただ単に、招かれて行った者たちで、何も知らなかった。アブシャロムは、いけにえをささげている間に、人をやって、ダビデの議官をしているギロ人アヒトフェルを、彼の町ギロから呼び寄せた。この謀反は根強く、アブシャロムにくみする民が多くなった」(サムエル第二15:11−12)。
 しかしこの謀反計画は上記九電と同じ、あまりに杜撰だったので、密告する者が出て、事の次第がダビデ王に知らされます。
 「ダビデのところに告げる者が来て、『イスラエル人の心はアブシャロムになびいています。』と言った」(同13節)。
 その結果ダビデ王らは一時避難し、アブシャロムは悲劇的な死を遂げました。
 福島原発事故で大変な時、この九電が画策した稚拙な工夫は勿論私も怒り狂いますが、聖書の次のみことばに委ねます。
 「悪を行なう者に対して腹を立てるな。悪者に対してねたみを起こすな。悪い者には良い終わりがなく、悪者のともしびは消えるから」(箴言24:19−20)。