ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

死に体の管直人が脱原発を述べた

 7月14日の朝日新聞報道によると、管直人首相は前日の記者会見で「原発に依存しない社会をめざすべきだと考えるに至った。計画的、段階的に原発依存度を下げ、将来は原発がなくてもやっていける社会を実現していく」と語り、「脱原発」社会を目指す考えを表明したそうです。
 場当たり的演技が目立ち、もはや与党民主党の大半の政治家からもそっぽを向かれ、死に体となっている首相にしては、珍しく「正論」を吐いたと見守っていました。しかし16日の新聞を見ますと、管首相は政権内部での十字砲火を浴び、僅か2日でそれが「個人的考え」と釈明せざるを得なくなりました。十分な議論を尽くしての政権方針として出されたものではなかった事が判明しました。
 聖書に「相談しなければどんな計画も挫折する。参議が多ければ実現する」(箴言15:22)とあるように、閣内でさえ相談もせず勝手に発言すれば、上記のような威勢のよい「正論」も挫折します。残念ですが、もはやリーダーシップを発揮する事は出来ないでしょう。
 しかし上記発言、海外では注目されていたようです。
 グリーンピースサイト(http://www.greenpeace.org/international/en/)では、7月15日ジャスティン・マッキーティング氏が投稿し、「日本の首相が核無き未来を目指している」という題で紹介していました。このサイトは脱原発自然エネルギー政策を推進する立場での発言と積極的行動が目立ち、その英文も平易なものが多いので、是非覗いて欲しいものです。
 政府や国民が原子力に背を向けたドイツ、イタリア、スイスからクエートまでに至る一連の逆転劇の中、全世界の原子力産業はその長期的な未来に対してきっと、また間違いなく恐れを抱いているに違いないといった書き出しで、氏は論を進めています。その流れの中で管首相の発言が出て来たわけですから、早速それを取り上げ、世界の他の指導者たちも注意を払うべきだと言っています。段階的に原発依存度を下げ、自然ネルギー利用に向かうビジョンを示した管首相を礼賛したわけです。それが空虚で理想主義的な願望ではない事は、グリーピースが押し進めて来た提言の実績で裏打ちされています。
 だから氏は首相の勇気を称え、今国会で自然エネルギー促進法を通す必要があると、明確に述べています。新しい原子炉の建設計画などもってのほかだという事です。既にドイツの37万国民が自然エネルギー産業への転換を表明しているのですから、未曾有の原発事故で苦しんでいる日本は、この流れに加わるべきだと、氏は主張して論考を閉じています。
 箴言10:3には「主は正しい者を飢えさせない。しかし悪者の願いを突き放す」とあります。与党・野党の反対者は心すべきみことばでしょう。