ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

国、経済産業省原子力安全・保安院と電力会社三位一体の原発推進

 7月27日出された米国ニューヨーク・マンハッタンに拠点を置く非営利報道組織プロパブリカのサイト記事を読みました。その題は「内部告発者たちは、原子力規制委員会という監視機関がその噛みつきを維持出来なくなっている」といったものでした。監視人・監視機関という言葉は、もともと番犬に相当する英語から来ていますから、書き手は「噛みつく」という言葉を一緒に連ねたのでしょう。そこでは26年間米国原子力規制委員会の監査官を務めたジョージ・マレー氏の事が紹介されています。

彼はよくその役目を果たしたそうですが、最近こう言っています。「監査官の現在の職務では、原子力規制委員会の抱えている難問が避けられている」。
 要するに原子力の抱えている諸問題を、関連する機関から独立して断固糾明するような事をしていないという事でしょう。
 それを読んで2日後、日本の経済産業省原子力安全・保安院が、中部電力四国電力管轄下の原発を抱える市・町のシンポジウムで「やらせ」を指示した事が発覚しました。福島原発事故以来、「原子力安全・保安院」なるものが突如前面に躍り出て動いている事は分かりましたが、事故以後の様々の検証からその独立したチェック機能が果たされていなかったのは、皆うすうす感じていたと思います。そこへこの妨害記事のすっぱ抜きですから、「ああやっぱり」と感じた人は多くいるでしょう。
 国・官僚・電力会社の三位一体により原発が推進され、事故が起きて反原発の動きが急激に拡大する中、その動きを止めようとなりふり構わず行動に出た事が明るみに出ました。石橋克彦編『原発を終わらせる』の中で、吉岡斉氏が「原子力安全規制については、原子力安全・保安院を解体し、国家行政組織法第三条による独立性の高い原子力規制委員会を創設する必要がある」と提言していますが、是非実現する事を望みます。混迷する政局の中、それは無理か…。
 ところで聖書にも三位一体の人物たちが登場し、バビロン帝国によって破壊されたエルサレムの城壁復旧を阻害しています。旧約のネヘミヤ記にあります。そこにサヌバラテ、トビヤ、ゲシェムというよこしまな者たちが出て来て、バビロン捕囚から帰って来て、この困難な仕事の着手をさんざ邪魔しようとしました。彼らは最初この「生き残ったユダヤ人たち」をあざけり、さげすんでいましたが、復興事業が軌道に乗ると、今度はなりふり構わず武力をもってそれを妨害しようとしました。この様子は現在の経済産業省古参の役人たちの振る舞いに良く似ています。
 そこで復興を指揮していたリーダーのネヘミヤは、この復興事業に携わっている人々を守る為、勇敢に戦いました。
 「城壁を築く者たち、荷をかついで運ぶ者たちは、片手で仕事をし、片手に投げ槍を堅く握っていた」(ネヘミヤ4:17)。
 そしてネヘミヤは神に祈り、彼らの守りを願い求めたので結果はこうでした。
 「城壁は五十二日かかって、エルルの月の二十五日に完成した」(ネヘミヤ6:15)。
 神が造られたこのかけがえのない地球を汚染し続けている者たちへの、神の鉄槌が下される事を待ち望みます。