ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

放射能汚染地域は時が満ちるまで閉鎖を

 8月30日にグリーンピースのホームページを開いていたら、ジャスティン・マクキーティング氏のブログが載っているのを見つけました。原文は英語ですが、是非紹介したいと思います。題は「福島市の子どもたちは放射能と教育のどちらかを選んでいる場合ではない」というものでした。
 夏休みも終わり、子どもたちは引き続き汚染されている学校の建物に戻って来ていますが、マクキーティング氏は今はそんな場合ではないと憤っています。
 グリーンピースでは1週間ほど前、放射能の専門家たちが福島市にある多くの公共地域や学校などを調査し、放射線量が国際安全基準である年間被爆限度1ミリシーベルトを越えている事を発見しました。ちなみに文部科学省は子どもたちの場合、それを20ミリシーベルトまで引き上げてしまいました。中部大学の武田邦彦教授が「大人は子供たちを被曝させたがっている」と述べている通りです。
 しかしグリーンピースでは子どもたちの場合、依然として年間1ミリシーベルトを基準にしているので、今回新たに選出された野田佳彦首相に「この地域の学校は適切な除染がされるまでは、閉鎖し続けなければならない」という要望書を出しているようです。親は自分の子どもに放射線被曝と教育のどちらかを選ばせている余地はないというわけです。織田信長流に言えば、学校閉鎖は「是非もない」という事になります。
 グリーンピースが汚染除去をとりわけ強調しているのは、それが遂行されたところで汚染がゼロになるわけではないけれども、国や市に頼らず学校当局の判断で土壌の除去などを行った場所では、確かに安全基準を下回っている事を確かめたからです。そしてこう強調しています。すなわち国などが場所を選んで除染させる事で雇用を創り出し、後は福島の人々の手に委ねさせた事で、子どもたちはより大きな危険に晒されていると。つまり国などが責任を持ち、福島全域にわたる除染を実行していないので、至る所で子どもたちは被曝限度を越えた放射線を浴びる危険性が出ているという意味でしょう。
 そこでグリーンピースは、これまで国などが行って来た事はあまりに小さく、あまりに遅過ぎたので、野田首相は危険性の高い地域の子どもたちを一刻も早く他の場所に移し、作業員を大幅に増強して除染作業を行わせ、放射線量を出来るだけ安全基準値以下に減らさなければいけないという事です。早急に子どもを含めた人々の健康、家庭、暮らしの安全を確保した上で、原子力技術を放棄し、再生可能なエネルギーの力で未来に向かって歩み出すべきだ、と提言してこの論文を締めくくっています。
 同じような事がかつて聖書の時代にありました。いわゆるバビロン捕囚に関連してです。
 「まことに、主はこう仰せられる。『バビロンに七十年の満ちるころ、わたしはあなたがたを顧み、あなたがたにわたしの幸いな約束を果たして、あなたがたをこの所に帰らせる』」(エレミヤ29:10)。
 バビロン帝国の攻撃でエルサレムの神殿や城壁、各人の家々は破壊し尽くされてしまい、その地域は長らく廃墟になっていました。でも主である神は、その捕囚の七十年にわたる期間が満了した後、無事エルサレムに帰らせ、休ませていた地の復興を容易にさせるという幸いな約束をして下さったのです。それは約束に忠実で、実行を可能にされる神だからこその事でした。実際それは迅速に行われました。
 翻って野田首相も、子どもたちを福島の危険地域から疎開させ、大人が十分な時間をかけて荒れた福島の地全域の放射能汚染を取り除き、安全無事に学校等へ子どもたちを帰還させるという幸いな約束をし、それを実行するべきです。首相としての度量が試されています。