ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ぐっすり眠ることの大切さ

 8月21日発行の朝日新聞別刷り「グローブ」では、4ページの紙面の最初に「スリープ」(=眠りを意味する英語。地球を意味するグローブもそうで、やたら英語が多いです)特集がされていました。
 眠りについてはいろいろ研究されていますし、自分自身の睡眠状態からもいろいろな事が分かっていたつもりなので、なぜ「睡眠特集」なのかと思いました。けれども記事を読んでさらに多くの知見を得ました。
 東京青山に住んでいる記者は睡眠専門の医師の協力の下で、過酷な環境での睡眠が心身にどのような悪影響があるのか、実験に臨みました。その内容は省略しますが、過酷な状態が終わった後の夜は「泥酔」ならぬ「泥眠」したにも関わらず、その翌日すっきりせず、激しい頭痛と肩こりなどが続いたそうです。ですから当然その日の仕事の効率は極端に落ちました。記者はその経験から、東日本大震災で劣悪な状況に追いやられている仮設住宅などのお年寄りの事を、改めて慮っています。
 その医師が宮城県三陸町で睡眠指導をしていますが、熟睡出来ない被災者の事を特に気遣っています。なぜならそうした環境に置かれた人々は気力が萎え、希望を失って自殺に追い込まれる事が往々にしてあるからだそうです。
 一方米国の陸軍部隊ですが、ベトナム戦争など長い経験を重ねて来たにもかかわらず、兵士の睡眠についてはごく最近その管理を重視するようになったようです。湾岸戦争イラク戦争で寝不足が致命的な失態をもたらす事例が続いたからです。それは友軍誤爆であったり、危険地帯の標識見落としによる落命だったりという事です。
 ところで聖書に出て来る「眠り」は、しばしば「死ぬ事」を意味していますが、戦いにおける眠りでは、やはり上記米軍と同じように、兵士たちは過酷な状況に置かれていました。
 サムエル第一26において、サウル王の軍隊とダビデの軍隊とは激しい内戦状態でしたが(リビアカダフィ軍対反体制派のように)、指揮官サウル王は戦闘終了後精鋭部隊の者たちに寝ずの番をさせ、自分だけが熟睡していました。
 しかし以下のような箇所があります。
 「こうしてダビデはサウルの枕もとの槍と水差しとを取り、ふたりは立ち去ったが、だれひとりとしてこれを見た者も、気づいた者も、目をさました者もなかった。主が彼らを深い眠りに陥れられたので、みな眠りこけていたからである」(サムエル第一26:12)。
 ここではサウルは勿論仕える兵士たちも幕営で「眠りこけてい」ました。ダビデ軍がすぐ近くにいたにも関わらずです。それはサウルの兵士たちが連戦で睡眠不足、注意散漫で油断していたからです。上記米軍研究所のある研究者が「不眠で最も影響を受ける場所の一つが前頭前皮質だ。問題をどう解決するか、どう創造性を発揮するか、といった判断に関わって来る。ここの機能が落ちると、注意を向けられる範囲が狭まり、兵士は命を落としかねない」と言っている通りです。勿論ダビデとその部下たちは、ここで敵サウル軍の精鋭を皆殺しにする事も出来ました。しかし信仰者ダビデは、主なる神に導かれ、裁きを神に委ねたのでした。
 睡眠不足に悩んでいる被災地の人々、過酷な仕事を強いられている会社員たちへ。睡眠の管理をもして下さるこの神に委ねる事が必要ではありませんか。
 「平安のうちに私は身を横たえ、すぐ、眠りにつきます。主よ。あなただけが、私を安らかに住まわせてくださいます」(詩4:8)。